Aさん(24歳、初妊婦、事務職)は妊娠8週であり、両親と3人で暮らしている。パートナー(24歳、大学院2年生)は就職が決まっており、Aさんと結婚する予定である。Aさんは「特に朝の気持ち悪さがつらくて、あまり食べられません。ご飯が炊き上がるにおいだけで吐き気がします」と話す。妊娠経過は順調である。 Aさんの妊娠経過は順調で、妊娠38週3日に正常分娩で出産した。産褥経過と乳汁分泌は順調である。産褥4日の退院指導の際に「産後の性生活について教えてほしい」と話す。Aさんへの説明で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
産褥期は、子宮の回復や会陰切開・裂傷の傷の治癒、悪露の終了など、母体の身体が分娩前の状態に戻るために重要な期間です。産褥1か月健診で医師が子宮の回復状況や傷の治癒を確認し、性交渉の再開が可能であると判断するまでは、感染症予防や身体への負担を避けるため、性交渉は控えるべきです。この指導は産褥期の基本的な生活指導として重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 産後の性交渉再開時は、性感染症の予防や意図しない妊娠を防ぐために、コンドームの使用を推奨することが一般的です。正しくは:「産後も性感染症予防や避妊のため、コンドームの使用を検討しましょう。」選びやすい理由:授乳中は妊娠しにくいという誤解から、避妊は不要と考えるかもしれませんが、それは誤りです。混同注意:授乳による無月経性不妊と混同するかもしれませんが、授乳していても排卵再開や妊娠の可能性はあります。
- 2. 産褥期はホルモンバランスが不安定なため、基礎体温は不規則になりやすく、避妊法としての信頼性は低いです。月経再開前でも排卵する可能性があり、正確な予測が困難です。正しくは:「産褥期の基礎体温は不安定なことが多く、避妊法としてはあまり確実ではありません。」選びやすい理由:月経周期が安定している場合の自然避妊法として知られているため、その知識と混同する可能性があります。混同注意:月経周期が安定した成人女性の避妊法として用いられる「リズム法(オギノ式)」などと混同しやすいですが、産褥期には適しません。
- 3. 月経が再開する前に排卵が起こることが多いため、月経が来ていなくても妊娠する可能性は十分にあります。産褥期でも避妊の考慮が必要です。正しくは:「月経が再開する前に排卵が起こることがあるため、月経がなくても妊娠する可能性があります。」選びやすい理由:月経=排卵という一般的なイメージから、月経がなければ妊娠しないと錯覚しやすいです。混同注意:授乳性無月経と妊娠の関連を混同しやすいですが、授乳中であっても、厳密な条件を満たさない限り、完全に避妊できるわけではありません。
- 4. 正解。産褥期は子宮が回復途中にあり、子宮内膜もまだ完全に再生していません。性交渉により感染症のリスクが高まったり、会陰切開の傷の治癒が遅れたり、子宮からの出血が増えたりする可能性があるため、産後1か月の健診で医師の許可が得られるまでは控えるのが適切です。
国試ポイント
看護師国家試験では、産褥期の生理的変化を理解し、それに基づいた適切な生活指導やケアを提供できるかを問われます。特に、性生活の再開時期や避妊に関する知識は頻出です。
混同注意
授乳期間中の避妊の必要性や、月経再開と排卵のタイミングに関する誤解が混同されやすい点です。産後1か月健診までの性交渉禁止は原則ですが、その後も避妊は必要であり、基礎体温法は産褥期には不確実な方法であることを理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、産褥期の回復状況(悪露の色や量、子宮底の状態、会陰創の治癒度など)を具体的に提示し、それを踏まえた上で、性生活以外の身体活動(入浴、運動など)や食事に関する指導について問われる可能性があります。
関連知識
産褥期の身体的変化(子宮復古、悪露、会陰創の治癒)、産褥1か月健診の目的、産後の避妊法(授乳性無月経法、コンドーム、経口避妊薬など)