出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
羊水検査は、母体腹壁から子宮を穿刺して羊水を採取するため、侵襲を伴う手技であり、その合併症として流早産のリスクが約0.3%〜0.5%程度存在することが知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 羊水検査は主に染色体異常や一部の単一遺伝子疾患を診断できますが、先天性疾患のほぼすべてを診断することはできません。例えば、多くの先天性心疾患や口唇口蓋裂などは診断できません。正しくは:羊水検査は染色体異常や一部の単一遺伝子疾患の診断が可能ですが、先天性疾患のすべてを診断できるわけではありません。選びやすい理由:「出生前診断」という言葉から、あらゆる異常を見つけられると誤解しやすいため。混同注意:出生前診断の全能性、または超音波検査など他の診断方法と診断範囲を混同している。
- 2. 羊水検査で検出される染色体異常の多くは、根本的な治療法が確立されていません。診断によって病態の予測や出生後の準備は可能ですが、治癒させることは困難です。正しくは:検出された染色体異常の多くは、現在の医療では根本的な治療によって治癒させることはできません。選びやすい理由:現代医療の進歩から、診断できれば治療も可能と期待してしまうため。混同注意:診断と治療可能性の区別、特に染色体異常の治療の難しさへの理解不足。
- 3. 正解。羊水検査は子宮穿刺という侵襲的な手技を伴うため、ごく低いながらも約0.3%〜0.5%程度の流早産のリスクが合併症として存在します。選びやすい理由:侵襲的な検査には常にリスクが伴うという基本的な知識から、これが正しいと判断しやすい。
- 4. 羊水検査は一般的に妊娠15週から18週頃に行われることが多いですが、羊水中の細胞が十分培養できれば妊娠22週以降でも検査は可能です。ただし、より後期になると流早産のリスクが若干上昇する可能性や、結果判明までの時間を考慮し、通常は早期に行われます。正しくは:羊水検査は妊娠22週以降でも実施可能ですが、通常は妊娠15〜18週頃に行われます。選びやすい理由:多くの教科書で検査時期が「妊娠15〜18週」と記載されているため、それ以降は検査できないと誤解しやすい。混同注意:最適な検査時期と、検査が不可能な時期を混同している。
国試ポイント
羊水検査の適応、検査時期、検出可能な疾患、合併症リスクについて正確に理解しておく必要があります。
混同注意
羊水検査とNIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)との検出範囲やリスクの違いを混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
出生前診断に関する問題が出た場合、まず検査の種類(スクリーニングか確定診断か)、侵襲性、検出対象疾患、合併症リスクを確認して判断します。
関連知識
クアトロテスト(母体血清マーカー検査)やコンバインドテストといったスクリーニング検査、絨毛検査、NIPTなどの出生前診断の種類とそれぞれの特徴、適応、メリット・デメリット。