心臓からの血液の拍出について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
心房拡張期の途中で心室が拡張し、心室内の圧が心房内圧を下回ると、房室弁(僧帽弁と三尖弁)が開きます。これにより、心房から心室へと血液が流入します。この現象は心室拡張期の充満期にあたり、心房拡張期に包含されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 心臓から拍出される血液量(心拍出量)と静脈から心臓に戻る血液量(静脈還流量)は、定常状態ではほぼ等しいです。拍出量が還流量より多いと、血管内の血液量が減少し、循環が破綻します。正しくは:静脈からの血液が心臓に戻る量とほぼ等しい。選びやすい理由:一見すると心臓が効率的に血液を送り出しているように思えるかもしれませんが、循環のバランスが重要です。混同注意:心拍出量と静脈還流量の関係性について混同している可能性があります。
- 2. 左心系(体循環)と右心系(肺循環)で拍出される血液量は等しいです。もし一方の拍出量が多ければ、全身や肺に血液が貯留してしまい、うっ血を引き起こします。異なるのは拍出圧です。正しくは:左心室から送り出される血液量は右心室と同じである。選びやすい理由:左心系の方が高圧であるため、拍出量も多いと誤解しやすいです。混同注意:拍出圧と拍出量の違いについて誤認しているかもしれません。
- 3. 大動脈弁(左心系)と肺動脈弁(右心系)は、心室収縮の終了時に心室内圧が低下すると閉鎖しますが、通常は肺動脈弁の方がわずかに遅れて閉鎖します(生理的II音の分裂)。正しくは:左右の動脈に血液が流れ出る弁はほぼ同時に閉鎖するが、厳密にはわずかな時間差がある。選びやすい理由:左右の心臓の動きは連動しているため、同時に動くと考えがちです。混同注意:心音の分裂など、左右の心機能のわずかな時間差について理解が不足している可能性があります。
- 4. 正解。心房拡張期、具体的には心室拡張期の早期に、心室の圧が心房の圧より低くなることで、房室弁(僧帽弁と三尖弁)が開きます。これにより、心房から心室へ血液が流れ込みます。正しくは:正しい選択肢のため、修正の必要はありません。選びやすい理由:心房拡張期と心室拡張期の関係性、および弁の開閉時期を正確に把握していないと迷うかもしれません。混同注意:心周期における各弁の開閉時期と、それに関連する心腔内の圧変化の理解が曖昧だと間違えやすいです。
- 5. 心室収縮期は、まず房室弁が閉鎖し、その後心室内圧が上昇して動脈弁が開くことで血液が駆出されます。動脈弁が開くのは心室収縮期の駆出期であり、収縮開始時ではありません。正しくは:心室が収縮を開始する時、まず房室弁が閉鎖し、その後心室内圧が上昇して動脈への弁が開く。選びやすい理由:心室収縮と血液駆出が直結しているため、すぐに弁が開くと思いがちです。混同注意:等容性収縮期と駆出期の区別、および動脈弁の開閉タイミングについて誤解している可能性があります。
国試ポイント
心臓のポンプ機能、特に心周期における心腔内の圧変化と弁の開閉タイミングを理解しているかが問われています。各心腔の収縮・拡張と弁の連携を正確に把握することが重要です。
混同注意
心拍出量と静脈還流量の関係、左右心系の拍出量、心音の生理的変動、心周期における弁の開閉順序など、類似する生理学的知識と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
心周期図を読み解き、各タイミングにおける心内圧・心内流量・心電図・心音の関係性を統合的に説明できるかを確認します。
関連知識
心周期の各相(心房収縮期、等容性収縮期、駆出期、等容性弛緩期、急速充満期、緩徐充満期)、心音の発生機序(I音、II音、III音、IV音)、弁膜症(狭窄症、閉鎖不全症)が挙げられます。