健康に関する指標の記述で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
受療率とは、ある特定の期間に医療施設を受療した患者数を、人口10万対で示したものです。これは、特定の地域の住民がどの程度医療サービスを利用しているかを示す重要な指標です。
選択肢ごとの解説
- 1. 罹患率は新規発生患者の割合、有病率は特定の時点での患者総数の割合を示します。罹患率が高くても、疾患の回復率や死亡率が高ければ有病率は低くなる可能性があります。両者の関係は必ずしも比例しません。正しくは:罹患率が高い疾病は、必ずしも有病率が高くなるとは限りません。疾患の罹患期間や予後によって変動します。選びやすい理由:罹患率が高いと、病気にかかる人が増えるため、結果的に有病率も高くなると直感的に考えてしまう。混同注意:罹患率と有病率の違いを正確に理解していない場合に、混同しやすい。
- 2. 推計患者数は、医療施設(病院、一般診療所、歯科診療所)を受診した患者数を推計したものです。助産所は医療法上の「医療施設」には含まれず、主に正常分娩を取り扱うため、推計患者数の調査対象外です。正しくは:推計患者数には、助産所を利用した人は含まれません。対象は病院、一般診療所、歯科診療所の受診者です。選びやすい理由:「患者数」という言葉から、医療サービスを受けた全ての人が含まれると誤解しやすい。混同注意:助産所が医療機関としてどのような位置づけにあるか、推計患者数の定義を曖昧に理解している場合に誤りやすい。
- 3. 正解。受療率の定義は、「ある特定の期間に、医療施設で受療した患者数を、人口10万対で表した割合」です。選択肢の記述はこの定義と一致しています。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:特になし。定義を正確に知っていれば判断できる。混同注意:推計患者数や受療率の定義を正確に覚えていない場合に、他の選択肢と混同する可能性がある。
- 4. 平均在院日数は、一定期間(通常1年間)における退院患者(死亡退院者を含む)の在院日数を合計し、それを退院患者数で割って算出されます。調査時点での入院患者の平均ではありません。正しくは:平均在院日数は、一定期間における退院患者の在院日数の平均値です。選びやすい理由:「在院日数」という言葉から、現在入院している患者を想像しやすい。混同注意:平均在院日数の算出対象が、退院患者であることと、調査時点の入院患者であることの違いを理解していない場合に誤りやすい。
国試ポイント
健康に関する主要な統計指標(罹患率、有病率、推計患者数、受療率、平均在院日数など)の正確な定義を理解しているかが問われています。特に、それぞれの指標が何を対象とし、どのように算出されるかを把握することが重要です。
混同注意
罹患率と有病率、推計患者数と受療率、平均在院日数の算出対象(退院患者か現在入院中の患者か)は、特に混同しやすいポイントです。それぞれの指標の具体的な定義と算出方法を区別して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
健康指標の定義を理解した上で、具体的な症例や状況においてどの指標が最も適切かを判断できるか、またその指標を用いてどのような解釈ができるかを考察できるようになることが次のステップです。
関連知識
医療統計の知識は、公衆衛生看護学や疫学の分野で特に重要です。これらの指標は、疾病構造の把握、医療サービスの評価、健康政策の立案に不可欠です。健康日本21などの国の健康施策にも関連してくる概念です。