介護保険法と社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、介護福祉士が一定の条件を満たす場合に実施できる医行為はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
介護福祉士は、2012年(平成24年)4月1日施行の『社会福祉士及び介護福祉士法の一部を改正する法律』により、一定の研修を修了し、医療的な判断が不要とされる「特定行為」(喀痰吸引および経管栄養)を、医師の指示の下で実施できるようになりました。選択肢2の喀痰吸引はこの特定行為に含まれます。
選択肢ごとの解説
- 1. 摘便は医行為ですが、介護福祉士が一定の条件を満たした場合に実施できる特定行為には含まれていません。通常、医師または看護師が行う行為です。正しくは:「摘便」は医師または看護師が行う行為であるため、介護福祉士が実施可能な特定行為ではありません。選びやすい理由:排泄介助の一環として考えられがちですが、医療的な判断と技術を要する医行為です。混同注意:胃ろうや腸ろうによる経管栄養と混同する可能性がありますが、これらは特定行為に該当します。摘便は該当しません。
- 2. 正解。介護福祉士は、介護保険法および社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、特定の研修を修了し、医師の指示と利用者・家族の同意があるなどの一定の条件を満たす場合に、喀痰吸引を実施することが可能です。これは「特定行為」として位置づけられています。
- 3. 血糖測定は医行為であり、介護福祉士が実施可能な特定行為には含まれていません。これはインスリン注射と密接に関連する行為ですが、注射と同様に介護福祉士の業務範囲外です。正しくは:「血糖測定」は医師または看護師が行う行為であるため、介護福祉士が実施可能な特定行為ではありません。選びやすい理由:高齢者介護で糖尿病管理が重要であるため、日常的に行われると誤解されがちです。混同注意:経管栄養や口腔内吸引など、他の特定行為と混同しやすいですが、血糖測定は含まれません。
- 4. インスリン注射は医行為であり、介護福祉士が一定の条件を満たした場合に実施できる特定行為には含まれていません。薬剤の選択や量の調整など、高度な医学的判断を伴うため、医師または看護師が行う行為です。正しくは:「インスリン注射」は医師または看護師が行う行為であるため、介護福祉士が実施可能な特定行為ではありません。選びやすい理由:糖尿病患者のケアに不可欠であるため、介護福祉士が担当すると考えられがちです。混同注意:訪問看護師が行う行為と混同しやすいですが、介護福祉士の業務範囲とは異なります。
国試ポイント
介護福祉士が行える特定行為の範囲を正確に理解しているかが問われる問題です。医行為の範囲と、法改正によって介護福祉士に認められた行為について把握しておく必要があります。
混同注意
介護福祉士が実施できる特定行為は、喀痰吸引と経管栄養の2つに大別されます。これら以外の医行為は原則として介護福祉士の業務範囲外です。特に、在宅介護の現場で必要とされることが多い行為(血糖測定や摘便など)であっても、介護福祉士が行えるものとそうでないものの区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
今後、特定行為に関する具体的な事例問題や、複数の特定行為の中から正しいものを選ぶ問題が出題される可能性があります。また、特定行為実施における医師の指示や同意の必要性についても問われるかもしれません。
関連知識
特定行為研修制度、医療と介護の連携、介護保険法、社会福祉士及び介護福祉士法、医行為の定義、保健師助産師看護師法