Guillain-Barré〈ギラン・バレー〉症候群で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ギラン・バレー症候群は自己免疫性疾患であり、先行感染などを契機に産生された自己抗体(特に抗ガングリオシド抗体GM1やGQ1bなど)が末梢神経のミエリン鞘や軸索を攻撃することで発症します。これらの抗体は血液検査で検出されることが病態把握や診断の一助となります。
選択肢ごとの解説
- 1. ギラン・バレー症候群は、若年層から高齢者まであらゆる年齢層で発症しますが、特に青年期から壮年期に多く、高齢者に限定される疾患ではありません。小児にも見られます。正しくは:ギラン・バレー症候群は、あらゆる年齢層に発症する可能性があります。選びやすい理由:特定の疾患が特定の年齢層に多いという知識と混同しやすいためです。混同注意:筋萎縮性側索硬化症(高齢者に多い)やデュシェンヌ型筋ジストロフィー(小児期発症)など、年齢層が特徴的な他の神経疾患。
- 2. ギラン・バレー症候群は自己免疫性疾患であり、遺伝的な要因によって直接引き起こされる疾患ではありません。遺伝性ニューロパチーと鑑別が必要です。正しくは:ギラン・バレー症候群は、主に自己免疫性の機序によって引き起こされる疾患です。選びやすい理由:神経疾患の中には遺伝性疾患が多く存在するため、誤って遺伝性要因と判断しやすいためです。混同注意:シャルコー・マリー・トゥース病などの遺伝性ニューロパチー。
- 3. ギラン・バレー症候群の病変は、主に末梢神経(ミエリン鞘や軸索)にあります。骨格筋自体に病変があるのは筋炎などです。正しくは:病気の原因は主に末梢神経にあります。選びやすい理由:麻痺が主症状であるため、筋肉そのものの異常と誤解しやすいためです。混同注意:多発性筋炎、皮膚筋炎、重症筋無力症(神経筋接合部)などの筋疾患。
- 4. ギラン・バレー症候群は一般に急性または亜急性に進行し、症状は進行期には悪化していきます。日内変動は重症筋無力症で特徴的です。正しくは:ギラン・バレー症候群の症状は、数日から数週間かけて急速に進行します。選びやすい理由:神経疾患の中には症状の日内変動が見られるものがあるため、混同しやすいです。混同注意:重症筋無力症(日内変動が特徴的)。
- 5. 正解。ギラン・バレー症候群では、約60%の症例で抗ガングリオシド抗体(GM1、GQ1bなど)が検出されることがあり、特にGQ1b抗体はミラー・フィッシャー症候群で高率に陽性となります。これは診断や病型分類に有用な所見です。選びやすい理由:特異的な抗体検査が診断に役立つという点で、他の自己免疫疾患と同様の考え方で理解しやすいため、正しいと判断しやすいです。混同注意:他の自己免疫性神経疾患で検出される様々な自己抗体(例: 重症筋無力症の抗アセチルコリン受容体抗体)。
国試ポイント
ギラン・バレー症候群の病態生理、特徴的な症状、検査所見、および他の神経筋疾患との鑑別点を理解すること。
混同注意
重症筋無力症(日内変動)や、筋炎(骨格筋病変)、遺伝性ニューロパチー(遺伝性要因)などとの混同に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
ギラン・バレー症候群の問題が出た場合、自己免疫性の機序(特に抗体関連)、急速進行性の弛緩性麻痺、先行感染の有無、および髄液所見(蛋白細胞乖離)を確認して判断します。
関連知識
ギラン・バレー症候群の治療法(免疫グロブリン静注療法、血漿交換療法)、予後、および合併症(呼吸不全など)。先行感染としてカンピロバクター感染が多いこと。