気管支鏡検査を受ける成人患者への援助で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
気管支鏡検査では、検査中に組織生検などが行われることがあり、出血のリスクを伴います。そのため、抗凝固薬を服用している患者の場合、検査前には必ずその旨を確認し、医師の指示のもとで休薬や薬剤調整を行う必要があります。これは、検査の安全性を確保する上で非常に重要な看護援助です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。気管支鏡検査では生検などにより出血のリスクがあるため、抗凝固薬の内服は出血傾向を助長する可能性があります。そのため、検査前に内服の有無を確認し、必要に応じて休薬の指示を得ることが重要です。選びやすい理由:検査前の問診で確認する項目として重要であり、迷う点はない。混同注意:他の選択肢と比べて、患者の安全確保に直結する内容であるため、重要性が高い。
- 2. 気管支鏡検査では、気管支内への挿入時に嘔吐反射が起こる可能性があるため、誤嚥防止のために検査前は絶飲食とするのが一般的です。しかし、「検査の時間前から」という漠然とした指示ではなく、通常は検査の6~8時間前からの絶食、2時間前からの絶水を指示します。よって、この表現では不十分です。正しくは:検査の6時間前からは絶食とし、2時間前からは絶水とするよう指導する。選びやすい理由:絶飲食の指示自体は正しいが、指示の具体性が不足している点が誤り。混同注意:絶飲食の必要性は理解できるが、具体的な時間指示がないため不適切。
- 3. 気管支鏡検査中は、気管支への刺激や局所麻酔の影響で咳が出やすくなりますが、検査を安全かつスムーズに進めるためには、できるだけ咳を我慢してもらうよう指導します。必要に応じて鎮咳薬を使用することもあります。正しくは:検査中に咳が出た場合は、できるだけ我慢するよう指導する。選びやすい理由:患者の苦痛を軽減するという意図は理解できるが、検査の安全性を優先すべき。混同注意:検査中の咳は自然な反応だが、検査の妨げになるため抑制を促すのが適切。
- 4. 気管支鏡検査後に注意すべき合併症は、気胸、出血、発熱などです。肺気腫は慢性的な疾患であり、気管支鏡検査自体が肺気腫を誘発したり、その症状を悪化させることは直接的にはありません。検査後に注意すべき症状としては、呼吸困難、胸痛、血痰、発熱などが挙げられます。正しくは:検査後は気胸や出血、発熱の症状に注意する。選びやすい理由:呼吸器系の検査であるため、肺疾患との関連性を連想しやすいが、注意すべき合併症とは異なる。混同注意:検査後の合併症と、関連性のない慢性疾患の症状とを混同している。
国試ポイント
気管支鏡検査前後の看護について、特に安全管理と合併症予防に関する知識が問われています。検査の特性を理解し、患者の状態に応じた具体的な援助内容を把握しているかが重要です。
混同注意
選択肢2のように、一見正しいように見えるが具体性に欠ける指示や、選択肢3のように患者の苦痛軽減と安全性のバランスを誤解させる選択肢に注意が必要です。また、選択肢4のように関連性の低い疾患名を提示することで知識の曖昧さを突くこともあります。
次に同じ論点が出たら
気管支鏡検査を受ける患者への説明において、患者が最も不安に感じる可能性のある項目は何か。また、その不安を軽減するための具体的な看護介入は何かを考える。
関連知識
気管支鏡検査の目的、禁忌、使用される局所麻酔薬の種類と作用、検査後の合併症(気胸、出血、誤嚥、発熱など)とその観察項目、およびそれらの予防的介入。