ラテックス製手袋を着用した直後に口唇・手足のしびれと喉頭の違和感を自覚した。原因となる病態はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ラテックス製手袋を着用した直後に口唇・手足のしびれと喉頭の違和感を自覚したという症状は、IgE抗体が関与する即時型過敏症であるI型アレルギーの典型的な臨床像です。ラテックスアレルギーはI型アレルギーに分類され、抗原曝露後数分から数十分以内に蕁麻疹、血管性浮腫、呼吸困難、血圧低下などの症状が出現する可能性があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ラテックスアレルギーは、即時型過敏症であるI型アレルギー反応の一種です。ラテックスタンパク質に対するIgE抗体が関与し、抗原曝露後数分から数十分以内に症状が出現します。口唇や手足のしびれ、喉頭の違和感は、I型アレルギーの初期症状として典型的です。選びやすい理由:症状が急激に発現していることから、アレルギー反応であることは推測しやすいが、具体的にどの型に分類されるか迷うかもしれません。混同注意:他の型のアレルギーと症状の発現時間や機序が異なるため、混同しないように注意が必要です。
- 2. II型アレルギーは細胞傷害型アレルギーと呼ばれ、細胞表面の抗原に対する抗体が結合し、細胞が破壊されることで生じます。輸血副作用や自己免疫性溶血性貧血などがこれに該当し、提示された症状とは異なります。正しくは:提示された症状は、II型アレルギーの一般的な症状とは一致しません。選びやすい理由:アレルギー反応の一種であるため、誤って選択する可能性はありますが、症状の発現機序が異なります。
- 3. III型アレルギーは免疫複合体型アレルギーと呼ばれ、抗原と抗体が結合した免疫複合体が組織に沈着し、炎症を引き起こします。血清病や全身性エリテマトーデスなどがこれに該当し、提示された即時型の症状とは異なります。正しくは:提示された症状は、III型アレルギーの一般的な症状とは一致しません。選びやすい理由:アレルギー反応の一種であるため、誤って選択する可能性はありますが、症状の発現機序や時間経過が異なります。
- 4. IV型アレルギーは遅延型アレルギーと呼ばれ、T細胞が関与し、抗原曝露後24〜72時間後に症状が出現します。接触皮膚炎やツベルクリン反応などがこれに該当し、ラテックスアレルギーでみられる即時性の症状とは異なります。正しくは:提示された症状は、IV型アレルギーの一般的な症状とは一致しません。特に、症状の発現時間(直後)が異なります。選びやすい理由:ラテックスによる皮膚炎はIV型アレルギーの場合もありますが、本設問では「着用した直後」の「しびれ」や「喉頭の違和感」という即時型の症状が示されており、これはI型アレルギーの特徴です。
国試ポイント
I型アレルギーの概念、症状、および代表的な疾患(アレルゲン)について理解しているか問われています。特に、ラテックスアレルギーがI型アレルギーに分類されること、そしてその即時型の症状を把握していることが重要です。
混同注意
アレルギーは複数の型に分類されるため、それぞれの型がどのような機序でどのような症状を引き起こし、どれくらいの時間で発現するかを正確に理解しておく必要があります。特に、ラテックスアレルギーにはI型とIV型が混在するため、症状の発現時期と内容で判断することが大切です。
次に同じ論点が出たら
患者がこれらの症状を呈した場合、まずアレルゲンの除去と、アナフィラキシーショックへの移行を予測し、緊急時の対応(アドレナリン投与、気道確保など)を迅速に行える準備をする必要があります。
関連知識
I型アレルギー:IgE抗体、マスト細胞、ヒスタミン、即時型。アナフィラキシーショック。 II型アレルギー:細胞傷害型、IgG/IgM抗体。 III型アレルギー:免疫複合体型、IgG/IgM抗体。 IV型アレルギー:遅延型、T細胞。