倫理原則の「正義」はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
倫理原則における「正義」とは、資源の公平な配分や権利・義務の公平性を意味します。特に医療現場では、限られた医療資源を患者間でどのように公平に分配するかが重要な課題となります。選択肢4は、この「公平な資源の配分」を具体的に示しており、正義の原則に合致します。
選択肢ごとの解説
- 1. これは「誠実」「忠誠」などの原則に該当し、約束を守る行為を指します。正義とは直接関連しません。正しくは:誠実である。選びやすい理由:倫理原則の一つではあるが、「正義」とは意味合いが異なるため注意が必要。混同注意:誠実の原則と混同しやすい。
- 2. これは「無危害(non-maleficence)」の原則であり、患者に害を与えないことを最優先する考え方です。正義とは異なります。正しくは:無危害である。選びやすい理由:医療倫理の基本原則であるため、選択肢として魅力的だが、概念が違う。混同注意:無危害の原則と混同しやすい。
- 3. これは「自律(autonomy)」の原則であり、患者が自身の身体や治療について自分で決定する権利を尊重する考え方です。正義とは異なります。正しくは:自律を尊重する。選びやすい理由:患者中心の医療において非常に重要な原則であり、倫理原則として認知されているため選択しがち。混同注意:自律の原則と混同しやすい。
- 4. 正解。「正義(justice)」の原則とは、医療資源(医療費、医療行為、人員など)や負担を社会全体で公平に配分・分担することを意味します。選択肢の内容は正義の原則を適切に表しています。正しくは:特になし。正しい記述です。選びやすい理由:この選択肢は正義の具体的な適用例として適切です。混同注意:他の倫理原則との区別が明確であれば問題ない。
国試ポイント
倫理原則の主要な4つ(自律・善行・無危害・正義)それぞれの定義と具体的な内容を理解しているかが問われます。特に、それぞれの原則がどのような状況で適用されるかを具体例とともに把握しておくことが重要です。
混同注意
自律、善行、無危害、正義の各原則は、それぞれが重要な倫理的側面を持ちながらも、混同されやすい概念です。それぞれの概念の核となる意味合いを正確に理解し、具体的な行動や考え方と結びつけて覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
「善行」の原則に該当する行為はどれか、という形式で問われる可能性もあります。または、特定の事例においてどの原則が優先されるべきか、といった応用問題も考えられます。
関連知識
医療倫理の四原則(ビューチャンプ&チャイルドレスの原則)。これらは自律、善行、無危害、正義であり、現代医療における倫理的意思決定の基盤とされています。看護師はこれらの原則を基に患者ケアの倫理的側面を考慮します。