子どもの成長・発達で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番
解説
選択肢2は、言語、運動、視覚などの発達機能によって臨界期が異なるという点で正しいです。選択肢4は、新生児期の基本的な生理的機能や身体的特徴が遺伝的要因に強く影響されるという点で正しいです。選択肢1、3、5はそれぞれ、運動発達の方向、成長と発達の定義、脳神経系の発達速度について誤った記述です。
選択肢ごとの解説
- 1. 運動発達は中枢から末梢、頭部から尾部へと進むのが一般的です。例えば、体幹の安定が先にあり、その後手足の協調運動が可能になります。正しくは:基本的な運動能力の進展は身体の中心から末端へ向かって進む。選びやすい理由:「末梢から中枢」という表現が、神経の発達や感覚器の発達と混同されやすい可能性があります。混同注意:頭尾方向への発達(頭から足へ)と近位遠位方向への発達(体幹から手足へ)は、どちらも基本的な運動発達の原則です。
- 2. 正解。発達の臨界期(または敏感期)は、言語、視覚、運動など、発達する機能や器官によって最適な時期が異なります。例えば、視覚機能の臨界期は生後早期ですが、言語機能の臨界期はより長く続きます。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:臨界期という概念自体が理解できていないと、正しい判断が難しいかもしれません。混同注意:臨界期は特定の機能や能力が最も発達しやすい時期であり、この時期を逃すとその後の発達が困難になるか、時間がかかることがあります。
- 3. 成長とは、身長や体重の増加など、身体の量的な変化を指します。質的な変化は「発達」に該当します。正しくは:成長とは、身体の量が質的に増大することである。選びやすい理由:成長と発達の概念を混同しやすい点が狙われています。どちらも変化であるため、区別がつきにくいと感じるかもしれません。混同注意:成長は「量的な拡大・増大」であり、発達は「機能の質的な変化や能力の獲得」を意味します。
- 4. 正解。新生児期の発育・発達、特に生理的機能や反射、初期の身体成長は、出生前の遺伝的情報に基づいています。環境要因の影響は徐々に大きくなりますが、この時期は遺伝的要素が基礎を形成します。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:乳幼児期の早い段階から環境の影響が大きいと考えがちですが、新生児期は特に遺伝的プログラムが優位に働きます。混同注意:遺伝と環境は常に相互作用していますが、特に新生児期は遺伝的要因(生得的なもの)が優位に働く時期と理解することが重要です。
- 5. 乳幼児期は脳神経系の発達が最も急速に進む時期であり、特にシナプスの形成やミエリン化が活発です。学童期になると、発達の速度は乳幼児期に比べて緩やかになります。正しくは:乳幼児期の脳神経系の発達は学童期と比べ非常に活発である。選びやすい理由:学童期も学習による脳の発達は大きいですが、神経細胞の量的増加や基本的な回路形成といった意味では乳幼児期が最も急激です。混同注意:脳の発達は一生続きますが、その速度には時期によって大きな違いがあります。乳幼児期は「爆発的な発達」の時期と表現されることが多いです。
国試ポイント
子どもの成長と発達に関する基本的な概念(成長と発達の定義、発達の原則、臨界期、遺伝と環境の影響、脳神経系の発達)を正確に理解しているかが問われています。特に、発達の方向性、成長と発達の区別、各時期の発達特性は頻出です。
混同注意
「成長」と「発達」の定義の混同、基本的な運動発達の方向(中枢から末梢、頭から尾)の混同、発達の臨界期や敏感期の概念と時期の理解不足。
次に同じ論点が出たら
提示された情報から、発達の各原則や時期ごとの特性を正しく識別し、用語の定義を正確に適用する能力が求められます。
関連知識
発達の原則(頭尾方向、近位遠位方向、粗大から微細へ)、ゲゼルとマチュレーション、エリクソンの発達段階、ピアジェの認知発達段階、遺伝と環境の相互作用。