患者にペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
MRI検査は強力な磁場と高周波の電磁波を使用するため、ペースメーカーが誤作動を起こしたり、発熱して周囲組織を損傷したりする危険性があります。そのため、MRI検査を実施する前には、患者がペースメーカーを装着しているか、また装着している場合はMRI対応のペースメーカーであるかを必ず確認する必要があります。他の選択肢の検査は、ペースメーカーの機能に影響を与えないため、事前の確認が必須ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. X線撮影はペースメーカーの機能に直接的な影響を及ぼしません。ペースメーカー自体は金属であるため、画像には写りますが、検査の可否には影響しません。正しくは:X線撮影は、ペースメーカー装着患者に基本的に安全に行える検査です。選びやすい理由:医療現場で広く行われる基本的な検査であるため、選んでしまいがちですが、ペースメーカー装着の有無を問う直接的な理由は少ないです。混同注意:CT検査もX線を利用しますが、ペースメーカー装着患者に基本的に安全です。
- 2. 正解。MRI検査は強力な磁場と電波を利用するため、ペースメーカーの機能に重大な影響を及ぼす可能性があります。ペースメーカーが誤作動したり、発熱して組織を損傷したりする危険があるため、検査前に必ず確認が必要です。選びやすい理由:MRIは多くの情報が得られる画像診断法であり、禁忌事項が多いことを知っていれば、この選択肢を選びやすいです。混同注意:CT検査(コンピューター断層撮影)と混同しやすいですが、CTはX線を使用するためペースメーカーへの影響は通常ありません。
- 3. 超音波検査は音波を利用するため、ペースメーカーの機能に影響を与えることはありません。ペースメーカー装着患者に安全に実施できます。正しくは:超音波検査は、ペースメーカー装着患者に安全に行える検査です。選びやすい理由:患者の体に直接接触するため、何らかの影響があるのではと勘違いするかもしれませんが、原理的にペースメーカーには影響しません。混同注意:電気刺激を与える治療や検査(例:除細動、電気メス)とは異なります。
- 4. 脳波検査は、頭皮に電極を付けて脳の電気活動を記録する検査です。ペースメーカーの電気信号とは干渉せず、ペースメーカーの機能に影響を与えることもありません。正しくは:脳波検査は、ペースメーカー装着患者に安全に行える検査です。選びやすい理由:電気信号を扱う検査であるため、ペースメーカーに影響があるのでは、と誤解する可能性があります。しかし、脳波検査は測定のみであり、ペースメーカーのような機器に高周波電流や磁場を印加することはありません。混同注意:心電図検査や筋電図検査も体内の電気信号を測定する検査ですが、ペースメーカーに影響を与えるものではありません。
国試ポイント
医療機器(特にペースメーカーや植込み型除細動器)を装着している患者に対する各種検査の適応と禁忌に関する知識が問われています。特に、MRI検査のペースメーカーへの影響は頻出論点です。
混同注意
ペースメーカーと植込み型除細動器(ICD)、またMRI対応ペースメーカーと非対応ペースメーカーの区別。さらに、MRIとCTの違い。
次に同じ論点が出たら
ペースメーカー装着患者の検査に関する問題が出た場合、まず『磁場』や『高周波電流』を利用する検査(MRI、電気メスなど)がないかを確認する。
関連知識
MRI検査が禁忌となるその他のもの(体内金属、閉所恐怖症など)、CT検査の適応と注意点、ペースメーカー装着患者の日常生活での注意点。