自発呼吸時の胸腔内圧を示す曲線はどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
自力呼吸では、吸気時に横隔膜が収縮し胸腔が拡大することで胸腔内圧が陰圧となり、外気が肺内に流入します。呼気時には横隔膜が弛緩し胸腔が縮小するため胸腔内圧は陽圧に近づき、肺内の空気が排出されます。この周期的な陰圧化と陽圧化が図の曲線4で示されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 曲線1は、呼吸運動による胸腔内圧の大きな変動を示しておらず、胸腔ドレナージ後の残存気胸や胸腔内の持続的陽圧など、異常な状態を示唆する可能性があるため、自力呼吸時の一般的な変動ではありません。正しくは:自力呼吸では、吸気・呼気に伴い胸腔内圧は陰圧・陽圧を周期的に変動します。選びやすい理由:一定の圧変動を示しているため、何らかの生理的現象と捉えてしまう可能性があります。混同注意:胸腔ドレナージ中の水封室の液面変動がほとんどない場合や、胸腔内圧が持続的に高い状態。
- 2. 曲線2は、吸気時に陽圧となり、呼気時に陰圧に戻るパターンを示しており、これは人工呼吸器による陽圧換気時の胸腔内圧変動に相当します。自力呼吸とは逆の変動です。正しくは:自力呼吸では、吸気時に陰圧、呼気時に陽圧に近づきます。選びやすい理由:何らかの呼吸による圧変動であると認識し、陽圧換気と自力呼吸の胸腔内圧変動を混同しやすいです。混同注意:人工呼吸器による陽圧換気時の胸腔内圧変動。
- 3. 曲線3は、ほぼ一定の陰圧を示しており、自力呼吸に伴う周期的な吸気・呼気による胸腔内圧の変動を示していません。これは持続的な胸腔内陰圧吸引や、呼吸運動が極めて小さい状態、あるいはデータ取得の異常を示唆する可能性があります。正しくは:自力呼吸では、吸気・呼気に伴い胸腔内圧は陰圧・陽圧を周期的に変動します。選びやすい理由:陰圧を示しているため、呼吸に関連する圧であると錯覚しやすいです。混同注意:持続胸腔ドレナージの陰圧吸引。
- 4. 正解。曲線4は、吸気時に胸腔内圧が陰圧となり、呼気時に陽圧(あるいはゼロ圧に近い状態)に戻るという、自力呼吸時の生理的な胸腔内圧変動パターンを正確に示しています。選びやすい理由:自力呼吸の基本的な生理学的な理解があれば、正しく選択できます。混同注意:特になし。自力呼吸の胸腔内圧の理解が問われます。
国試ポイント
自力呼吸と陽圧換気(人工呼吸器など)における胸腔内圧の変動パターンを理解する。
混同注意
陽圧換気時の胸腔内圧変動(吸気時に陽圧、呼気時に陰圧に戻る)と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
自力呼吸か陽圧換気か、または自発呼吸の有無を確認し、吸気時の胸腔内圧が陰圧になっているか陽圧になっているか、その変動パターンを確認して判断する。
関連知識
吸気時には胸腔内圧が陰圧になることで静脈還流が促進されるが、陽圧換気では吸気時に胸腔内圧が陽圧になるため静脈還流が抑制される。