自助具を図に示す。関節リウマチによって肩関節に痛みがある患者の関節への負担を軽減する自助具で適切なのはどれか。
画像の選択肢を選ぶと答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
選択肢2の自助具は、スプーンの柄が湾曲しており、前腕の回内外運動や肩関節の外転・屈曲を最小限に抑えながら口に食物を運ぶことができる。関節リウマチによる肩関節の痛みがある患者にとって、痛みを誘発しやすい肩関節の運動を制限し、食事を容易にするため適切である。
選択肢ごとの解説
- 1. 選択肢1はスプーンの柄が通常の長さであり、肩関節の大きな動きを必要とするため、関節リウマチによる肩関節痛のある患者には不適切である。正しくは:関節リウマチによる肩関節痛のある患者には、柄が湾曲しているスプーンやリーチを補助する延長柄のスプーンが適切である。選びやすい理由:一般的な自助具の知識不足や、スプーンの形状が具体的にどの関節に影響するかを深く考察しない場合に選びやすい。混同注意:他の自助具、または健康な人が使う一般的なスプーン。
- 2. 正解。画像に示された自助具は湾曲したスプーンであり、肩関節の動きを最小限に抑えながら食事が可能となる。これは関節リウマチによる肩関節痛を抱える患者の負担を軽減し、食事動作を補助するのに適している。選びやすい理由:湾曲したスプーンがどのような動作を補助するのかを正確に理解しているため、正しい選択肢として選べる。混同注意:真っ直ぐな柄のスプーンや、柄が延長されたスプーンなど、他のスプーン型自助具。
- 3. 選択肢3は、スプーンの柄が通常より太く、握りやすい形状である。これは手指の関節に痛みや変形がある場合に有効だが、肩関節の痛みを直接軽減するものではない。正しくは:手指の関節痛や握力低下がある患者に適している。選びやすい理由:関節リウマチは手指の関節にも影響を及ぼすため、手指への自助具と混同しやすい。混同注意:太柄スプーン(手指関節への負担軽減)と湾曲スプーン(肩・肘関節への負担軽減)。
- 4. 選択肢4は、スプーンの柄が長く延長されており、遠くのものを取るリーチを補助するのに適している。肩関節の可動域が制限されている場合に有用ではあるが、湾曲スプーンのように直接的な関節運動の負担軽減を目的とするものではないため、設問の「肩関節への負担を軽減する」目的には、湾曲スプーンの方がより適切である。正しくは:リーチを補助することで、座位での食事時にテーブル上の皿に届きやすくするなどの用途に適している。選びやすい理由:肩関節の可動域制限に対してリーチを補助するという考え方から、ある程度有効と考えられ、誤って選択しやすい。混同注意:湾曲スプーン(関節運動の負担軽減)と長柄スプーン(リーチ補助)。
国試ポイント
関節リウマチ患者のADLを支援する自助具の選択とその目的を理解しているか。
混同注意
様々な自助具の名称と機能が混同しやすい。特に、スプーンの柄の形状が、どの関節の動きを補助するか、または制限するかを正確に理解することが重要である。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、画像の自助具のどの部分が、どの関節運動を代償・軽減するかを具体的に観察し、設問の患者の症状(痛みの部位、関節可動域制限など)と照らし合わせて判断する。
関連知識
関節リウマチの症状として、朝のこわばり、多関節炎、関節破壊による変形、疼痛などがある。これらに対するリハビリテーションや自助具の活用は、ADL維持に不可欠である。