胎児循環で胎児から胎盤に血液を送るのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
臍動脈は、胎児の内部腸骨動脈から分岐し、老廃物や二酸化炭素を多く含む血液を胎児から胎盤へ送る役割を担っています。これにより、胎盤で母体血との間で物質交換が行われます。
選択肢ごとの解説
- 1. 総頸動脈は、胎児の頭部や顔面、頸部に酸素や栄養を含む血液を供給するための動脈です。胎盤への血液輸送には関与しません。正しくは:この血管は胎児の頭部へ血液を送ります。選びやすい理由:動脈という名称や体幹の主要な血管であることから、何らかの重要な循環路と誤解する可能性があります。混同注意:胎児の全身循環の一部であることは正しいですが、胎盤との直接的なつながりを問われている点で混同しやすいです。
- 2. 肺動脈は胎児の心臓から肺へ血液を送る血管ですが、胎児期の肺は機能していないため、ほとんどの血液は動脈管を介して大動脈へ流れ、胎盤へ直接血液を送る役割はありません。正しくは:この血管は胎児の肺へ血液を送りますが、胎児の肺はガス交換を行わず、大部分の血液は動脈管を介して大動脈へ流れます。選びやすい理由:心臓から出る主要な動脈であるため、重要な役割を持つ血管と誤解しやすいです。混同注意:出生後の肺循環の役割と混同しやすいですが、胎児期では肺の機能は低く、血液の大部分は肺を迂回します。
- 3. 正解。臍動脈は胎児の内部腸骨動脈から分岐し、老廃物や二酸化炭素を多く含む血液を胎児から胎盤へ送る血管です。胎児にとっては「動脈血」(酸素に富む血液)ではありませんが、心臓から胎盤へ血液を送る役割を持つため動脈と呼ばれます。
- 4. 臍静脈は胎盤から胎児へ、酸素や栄養に富んだ血液を運ぶ血管です。問題文の「胎児から胎盤へ」とは逆方向の血液輸送を行います。正しくは:この血管は胎盤から胎児へ血液を送ります。選びやすい理由:「臍」という言葉から、胎盤と胎児をつなぐ血管であることは理解できても、動脈と静脈の役割を混同しやすいです。混同注意:胎児循環における動脈と静脈の血液の流れる方向と、含まれる酸素量が出生後とは異なる点を理解していないと混同しやすいです。
国試ポイント
胎児循環の主要な血管とその役割、特に血液の流れる方向と含まれる酸素濃度(出生後との違い)を理解しているかが問われる問題です。臍帯を構成する血管(臍動脈2本、臍静脈1本)とその役割は特に重要です。
混同注意
臍動脈と臍静脈の役割を混同しやすい点が主なポイントです。また、胎児循環における動脈と静脈の定義(心臓から出るか、心臓へ戻るか)と、含まれる血液の性質(酸素飽和度)が出生後とは異なる点を理解していないと間違いやすいでしょう。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、胎児循環における主要なシャント(卵円孔、動脈管、静脈管)の役割と、それらが出生後に閉鎖するメカニズムについて問われる可能性があります。また、臍帯の血管が酸素濃度の高い血液と低い血液のどちらを運んでいるかを問う問題も考えられます。
関連知識
胎児循環経路(卵円孔、動脈管、静脈管、臍静脈、臍動脈の各役割)、出生後の循環器系の変化、およびこれらシャントの閉鎖メカニズムについて理解しておく必要があります。