選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
SSRIはセロトニン神経系の機能を調節し、不安や恐怖感を抑制するため、パニック障害の治療に有効性が確立されています。パニック障害の治療ガイドラインにおいても、SSRIは第一選択薬として推奨されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。SSRIはセロトニン神経系に作用し、不安症状を軽減するため、パニック障害や他の不安障害の第一選択薬として広く用いられます。
- 2. SSRIは三環系抗うつ薬と比較して、抗コリン作用(口渇、便秘、排尿困難など)はほとんどないとされています。これがSSRIが三環系抗うつ薬よりも副作用が少ないとされる理由の一つです。正しくは:三環系抗うつ薬と比較して、抗コリン作用はほとんどありません。選びやすい理由:抗うつ薬には副作用が多いという一般的なイメージから、何らかの副作用が強いと誤解されやすい。混同注意:三環系抗うつ薬の抗コリン作用の強さと混同している。
- 3. SSRIを含む抗うつ薬は、症状が改善しても再発予防のために一定期間(通常は数ヶ月〜1年程度)継続して服用することが重要です。また、急な中断は離脱症状を引き起こす可能性があります。正しくは:うつ症状が改善されても、再発予防のため一定期間服用を継続することが推奨されます。選びやすい理由:薬は症状がなくなったらやめるべきという一般的な感覚から、誤って選択しやすい。混同注意:症状軽快後の薬の継続の重要性や、急な中断による離脱症状のリスクについての理解が不足している。
- 4. SSRIの抗うつ効果は、通常、服用開始から2〜4週間程度の期間を要します。効果が出るまでに時間がかかるため、すぐに評価することは適切ではありません。正しくは:抗うつ効果があるかどうかの評価は、服用開始後2〜4週間程度経ってから実施します。選びやすい理由:早く効果を期待したいという心理や、一般的な薬の効果発現期間との混同がある。混同注意:SSRIの効果発現までのタイムラグについての理解が不足している。
国試ポイント
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の基本的な作用、適用疾患、副作用、および使用上の注意点を問う問題です。特に、他の抗うつ薬との比較や、効果発現までの期間、中止時の注意点はよく出題されます。
混同注意
三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)との違い(特に副作用プロファイル)が混同しやすいポイントです。また、効果発現までの期間や、症状改善後の服薬継続の重要性も混同されやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、SSRI以外の抗うつ薬(SNRI、三環系など)の特徴、精神安定剤(ベンゾジアゼピン系)との違い、各薬物の具体的な副作用プロファイル、そして精神科薬物療法の一般的な原則(服薬継続の重要性、急な中止の危険性)について知識があるかを確認すると良いでしょう。
関連知識
SSRIの主な副作用(消化器症状、性機能障害など)、セロトニン症候群、離脱症状の予防と対処、抗うつ薬全般の作用機序と種類、各種精神疾患(うつ病、パニック障害、強迫性障害など)の薬物療法。