高齢者の看護におけるストレングスモデルの説明で適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
ストレングスモデルは、対象者が抱える問題や欠点に焦点を当てるのではなく、対象者自身が持つ強み、能力、資源(ストレングス)に着目し、それを活用して健康課題や困難に対処できるよう支援するアプローチです。選択肢3は「健康課題の解決に向けて自分の能力を活かせるよう支援すること」とあり、この定義に最も合致しています。
選択肢ごとの解説
- 1. これは自己決定権の尊重や自律性の支援に該当しますが、ストレングスモデルの中心概念とは異なります。ストレングスモデルは、その人の持つ強みや資源に着目し、それを活用して健康課題に取り組むことを重視します。正しくは:ストレングスモデルは、本人が持つ能力や強みを活かし、健康課題の解決に向けて主体的に取り組めるよう支援することです。選びやすい理由:高齢者の自律性を尊重する考え方として一見適切に見えますが、ストレングスモデルの核心である「強み・能力の活用」が不足しています。混同注意:自己決定の支援とストレングスモデルは関連しますが、ストレングスモデルは特に「強み」の活用に焦点を当てます。
- 2. これは高齢者の生活支援や健康維持支援の一部ですが、ストレングスモデルが強調する「本人の強みや能力の活用」という視点が不足しています。単に活動を支援するだけでなく、その活動を可能にする本人の内的な強みに焦点を当てます。正しくは:ストレングスモデルは、高齢者自身が持つ能力や資源を最大限に活用し、健康課題を克服するための活動を支援することです。選びやすい理由:高齢者の健康増進に繋がる支援であり、広い意味では正しいように見えますが、ストレングスモデルの具体的な特徴とは異なります。混同注意:一般的な健康支援とストレングスモデルは異なります。ストレングスモデルは、困難な状況においても本人が持つ「強み」に着目します。
- 3. 正解。ストレングスモデルは、対象者が抱える健康課題や困難に対して、その人の持つ能力、強み、資源(ストレングス)に着目し、それを最大限に活用できるよう支援するアプローチです。この選択肢は、健康課題の解決に向けて「自分の能力を活かせるよう支援すること」とあり、まさにストレングスモデルの核心を捉えています。正しくは:この記述はストレングスモデルの定義と一致します。選びやすい理由:他の選択肢も高齢者支援に関連する内容のため迷うかもしれませんが、ストレングスモデルのキーワードは「強み」「能力」「資源」を活かす点です。混同注意:他の選択肢は一般的な支援や自己効力感の向上を示唆しますが、ストレングスモデルの最も直接的な説明はこれです。
- 4. これは自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高めるための支援に該当します。自己効力感の向上はストレングスモデルと関連する要素ではありますが、ストレングスモデルそのものの説明としては限定的であり、「強みや能力の活用」という全体的なアプローチとは異なります。正しくは:ストレングスモデルは、自己効力感の向上だけでなく、本人が持つ多様な能力や資源を包括的に活用することを重視します。選びやすい理由:自信の向上は重要な要素ですが、ストレングスモデルは単に自信を深めるだけでなく、具体的な能力を認識し、それを問題解決に繋げるプロセスを含みます。混同注意:自己効力感とストレングスモデルは重なる部分もありますが、ストレングスモデルはより広範にその人の「強み」を捉えます。
国試ポイント
ストレングスモデルの基本的な概念と、その特徴(問題点ではなく強みに着目する、本人の能力活用を支援する)を理解しているかが問われる。自己決定支援や自己効力感の向上といった、関連するが異なる概念との区別も重要。
混同注意
自己決定の支援、自己効力感の向上。これらは高齢者看護において重要な要素であり、ストレングスモデルと関連する場合もあるが、概念としては区別されるべきである。
次に同じ論点が出たら
具体的な事例において、高齢者のどのような言動や状況が「強み」として捉えられ、どのように支援に繋げられるかを判断する問題が考えられる。
関連知識
ストレングスモデルは、利用者中心のケア、エンパワメント、レジリエンスといった概念と密接に関連している。ソーシャルワーク分野で発展し、看護分野にも導入されている。高齢者だけでなく、精神看護や地域看護など幅広い分野で応用される。