有害物質を無毒化し排泄する臓器はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
肝臓は「化学工場」とも呼ばれ、アルコールや薬物、アンモニアなどの有害物質を無毒化(解毒)し、水溶性に変換して胆汁や尿として体外へ排泄する機能を担っています。ビリルビンの処理もその一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃の主な役割は、食物を一時的に貯蔵し、胃液を分泌して消化することです。解毒や排泄機能は持っていません。正しくは:胃は消化器系の一部で、消化管において食べ物を一時的に貯め、胃酸や消化酵素によってタンパク質の分解を開始します。選びやすい理由:消化器系の一部であるため、体外への排出に関わるイメージがあるかもしれませんが、有害物質の処理とは異なります。混同注意:消化吸収と解毒・排泄の機能が混同されることがあります。
- 2. 正解。肝臓は、体内で生成された代謝産物や外部から取り込まれた有害物質(薬物、アルコールなど)を無毒化し、胆汁中に排泄する重要な解毒臓器です。また、胆汁は消化管を通じて体外へ排出されます。
- 3. 膵臓は、インスリンなどのホルモン分泌による血糖調節と、消化酵素の分泌による三大栄養素の消化が主な役割です。解毒や排泄機能は直接担っていません。正しくは:膵臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン、グルカゴン)や、三大栄養素を分解する消化酵素を分泌する臓器です。選びやすい理由:消化器系に隣接しているため、消化・排泄の一部であると誤解されやすいかもしれません。混同注意:消化器系の付属臓器としての機能と、解毒・排泄機能が混同されることがあります。
- 4. 大腸の主な役割は、消化されなかった食物残渣から水分や電解質を吸収し、便を形成・排泄することです。有害物質の無毒化機能は持っていません。正しくは:大腸は、小腸で吸収されなかった残渣から水分を吸収し、便を形成して体外へ排出する消化管の終末部分です。選びやすい理由:便として体外に排出されるため、排泄という言葉から有害物質の排泄と結びつけやすいかもしれません。混同注意:便の排泄機能と、体内での有害物質の無毒化・代謝による排泄が混同されることがあります。
国試ポイント
主に人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進といった科目で、各臓器の主要な機能を問う形で出題されます。特に肝臓は多くの重要な機能を担っているため、解毒、代謝、胆汁生成、貯蔵など多角的に理解しておく必要があります。「有害物質の無毒化」「解毒作用」というキーワードは肝臓の機能として頻繁に問われます。
混同注意
腎臓と混同しやすいです。腎臓は主に水溶性の老廃物や代謝産物を血液から濾過して尿として排泄する役割を担いますが、有害物質の無毒化自体は肝臓が主に行います。排泄経路の一部は腎臓を介しますが、解毒というプロセスは肝臓の重要な機能です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出題された場合、他の臓器(特に腎臓)の解毒・排泄における役割、または肝臓の他の主要な機能(代謝、合成、貯蔵)について問われる可能性があります。それぞれの臓器が具体的にどのような物質を、どのようなプロセスで処理・排泄しているのかを詳細に確認することが重要です。
関連知識
肝臓のその他の機能として、糖代謝(グリコーゲンの貯蔵・分解、糖新生)、脂質代謝、タンパク質代謝(アルブミンや血液凝固因子の合成)、ビタミンや鉄の貯蔵、胆汁の生成・分泌などがあります。これらも合わせて理解することで、肝臓の重要性を総合的に把握できます。