集団指導が望ましいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
1型糖尿病を持つ小学生を対象とした療養生活の指導は、共通の疾患を持つ子どもたちが集まることで、互いの経験を共有し、共感を得やすく、心理的な負担の軽減につながります。また、遊びを通してインスリン注射の手技や血糖測定の重要性を学ぶことで、自己管理能力の向上を促し、集団での学習が個別指導よりも効果的なケースが多いです。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃切除後の生活指導は、食事内容や摂取方法など非常に個別性が高く、患者さんごとの状態や好みに合わせたきめ細やかな指導が必要となるため、集団指導よりも個別指導が適しています。正しくは:患者さんの個別の病態や食生活に合わせた個別指導が適切です。選びやすい理由:生活指導という点では集団指導も一部有効な場合があると思われがちですが、胃全摘後の食事指導は非常に専門的で個別性が高いです。混同注意:一般的な食事指導と、特定の外科手術後の高度に個別化された食事指導の違い。
- 2. 正解。1型糖尿病を持つ小学生は、共通の疾患による心理的負担や、療養生活での自己管理スキル習得という共通の課題を抱えています。集団で学ぶことで、互いに支え合い、情報交換し、学習意欲を高めることができるため、集団指導が特に効果的です。選びやすい理由:正解肢であるため、誘惑度は低い。
- 3. 間欠的自己導尿は、清潔操作を要する高度な手技であり、感染予防や正確な手順の習得のために、患者さん一人ひとりの身体状況や理解度に合わせて個別かつ反復的な指導が必要です。集団指導では個別の手技習得を十分に保障することは困難です。正しくは:医療従事者による個別指導と、必要に応じて家族を交えた指導が適切です。選びやすい理由:手技の指導という点では一見集団でも可能に見えますが、自己導尿は清潔操作が重要であり、習得には個別性が高いです。混同注意:一般的な健康情報提供と、具体的な医療手技の習得指導の違い。
- 4. HIV感染者への日常生活に関する指導は、疾患へのスティグマや心理的支援の必要性、感染経路に関するデリケートな情報が含まれるため、個別性を重視したプライバシーへの配慮が不可欠です。集団指導では個々のプライバシー保護が難しく、心理的負担を増大させる可能性があります。正しくは:個別のカウンセリングや、プライバシーが確保された環境での個別指導が適切です。選びやすい理由:日常生活に関する指導という広範な内容のため、集団での情報共有が有効と思われがちです。混同注意:一般的な健康増進指導と、疾患に伴う心理社会的側面が強く関わるデリケートな内容の指導の違い。
国試ポイント
集団指導の適用条件と効果を理解することが重要です。特に、共通の健康課題や発達段階にある対象者への心理的・教育的メリットが問われます。
混同注意
集団指導と個別指導の使い分けを混同しないこと。集団指導は一般的な情報提供や心理的サポートに適しており、個別指導は高度な手技の習得や個別性の高い問題解決に適しています。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た際は、指導内容が「共通の課題を持つ複数人」に有効か、また「心理的・社会的側面」への配慮が必要なケースかという観点で判断する。
関連知識
集団指導の種類(健康教室、ピアサポートグループなど)、そのメリット(経済性、社会性の育成、学習効果の向上)とデメリット(個別対応の難しさ、参加者のレベル差)を理解する。また、各疾患の病態生理と患者教育のポイントも関連知識となる。