「持続性・安定性」の評価で「現在の社会適応度」の項目を含む尺度はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
LASMI(Life Assessment Scale for the Mentally Ill)は、精神障害者の生活機能の維持・向上を目指すための尺度であり、「持続性・安定性」の評価項目に「現在の社会適応度」が含まれています。これは、統合失調症などの精神疾患患者の長期的な社会生活への適応能力を多角的に評価するために開発されました。
選択肢ごとの解説
- 1. BPRS(Brief Psychiatric Rating Scale)は、精神症状の重症度を評価する尺度であり、幻覚、妄想、思考障害、不穏などの具体的な精神症状について点数化します。「持続性・安定性」や「社会適応度」を直接評価する項目は含まれません。正しくは:BPRSは精神症状の重症度評価尺度である。選びやすい理由:精神科領域の評価尺度の一つであるため、知識が曖昧な場合に選択肢として選びやすいかもしれません。混同注意:全般的な機能評価やQOL評価尺度
- 2. GAF(Global Assessment of Functioning Scale)は、精神疾患患者の全般的な心理的、社会的、職業的機能水準を評価する尺度であり、0から100までのスコアで示されます。現在の社会適応度を反映する側面はありますが、「持続性・安定性」を直接的な項目として含みません。正しくは:GAFは全般的な機能評価尺度である。選びやすい理由:GAFも社会適応の一部を評価するため、問題文のキーワードに部分的に合致するように感じられるかもしれません。混同注意:特定の生活機能の持続性・安定性を詳細に評価する尺度
- 3. 正解。LASMIは、「現在の社会適応度」を含む「持続性・安定性」の項目を評価する尺度です。選びやすい理由:正答であるため、適切な知識があれば選択できます。
- 4. Rehab(Rehabilitation Evaluation of Hallucinations and Delusions)は、主に幻覚や妄想などの精神病症状がリハビリテーションに与える影響を評価する尺度です。社会適応度や持続性・安定性を直接評価するものではありません。正しくは:Rehabは幻覚・妄想とリハビリテーション効果の関連性を評価する尺度である。選びやすい理由:「Rehab」という名称からリハビリテーション全般の評価尺度であると誤解しやすいためです。混同注意:包括的なリハビリテーション評価尺度
- 5. 包括的な情報収集を目的としますが、「持続性・安定性」や「現在の社会適応度」を特化した項目として持つ尺度とは異なります。正しくは:精神障害者ケアアセスメントは個別ケアプラン作成のための包括的ニーズ把握ツールである。選びやすい理由:「アセスメント」という言葉から、問題文の評価に関連すると考えやすいかもしれません。また、日本作業療法士協会が作成しているため、日本の医療現場で使われている印象から選んでしまう可能性があります。混同注意:特定の機能や側面に特化した評価尺度
国試ポイント
精神疾患における生活機能評価尺度の内容と特徴を覚えることが重要です。特に、LASMIが「持続性・安定性」と「社会適応度」を結びつけて評価する点に注目しましょう。
混同注意
各種評価尺度にはそれぞれ目的と評価項目があります。LASMIは社会適応度や生活の持続性・安定性を評価するのに対し、BPRSは精神症状の重症度、GAFは全般的な機能、Rehabはリハビリテーションの効果、精神障害者ケアアセスメントは個別ニーズの把握に重きを置く点で区別されます。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、「持続性・安定性」や「社会適応度」というキーワードが含まれる尺度は何か、そしてそれが各尺度の主要な評価項目と合致するかどうかを確認して判断します。
関連知識
精神科リハビリテーションでは、単に症状の改善だけでなく、社会復帰や生活の質の向上を目指します。そのため、症状評価尺度だけでなく、機能評価尺度やQOL尺度など、多角的な評価を行うことが求められます。尺度の特性を理解し、症例に応じた適切な尺度を選択することが重要です。