FIMの移乗の評価で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
FIMの移乗項目はベッド・椅子・車椅子間の移乗、そしてベッド上での起き上がり動作を含んでおり、特に介助なしにベッド上で端座位になるまでの一連の動作が評価対象となります。これは患者の基本的なADL能力を評価する上で重要な要素です。
選択肢ごとの解説
- 1. FIMの移乗は4種ではなく、ベッド・椅子・車椅子への移乗、浴槽・シャワーへの移乗、トイレへの移乗の3項目が評価対象であり、ベッド上の起き上がり動作もこれに含まれます。全体では13項目の運動項目と5項目の認知項目があります。正しくは:FIMの運動項目は13項目であり、その中の移乗にはベッド・椅子・車椅子への移乗、浴槽・シャワーへの移乗、トイレへの移乗の3項目があります。選びやすい理由:FIMには多くの評価項目があるため、具体的な数字を曖昧に覚えていると誤解しやすいです。混同注意:FIMの運動項目全体の数や、他の評価スケールの項目数と混同しやすいです。
- 2. FIMでは、安全確保のための手すりや装具などの補助具(修正自立)を使用した場合、介助がなくとも6点(修正自立)となり、7点(完全自立)とはなりません。7点は補助具を全く使用しない場合に限られます。正しくは:手すりなどの補助具を使用した場合、介助がなくてもFIMの移乗評価は6点(修正自立)となる。選びやすい理由:介助者がいなければ自立と判断しやすいため、補助具の使用の有無を考慮せずに「自立」と捉えてしまいがちです。混同注意:FIMの「完全自立(7点)」と「修正自立(6点)」の定義。介助者がいなければ自立という一般的な認識とFIMの評価基準を混同しやすいです。
- 3. 正解。FIMの移乗の評価項目には、ベッド上の起き上がり動作が含まれます。具体的には、ベッドから端座位になるまでの一連の動作が移乗の一部として評価されます。選びやすい理由:移乗というと「場所から場所への移動」というイメージが強く、ベッド上での動作を見落としがちですが、FIMでは含まれます。混同注意:「移乗」という言葉の一般的な意味とFIMにおける移乗の評価範囲を混同しやすいです。
- 4. FIMの評価では、往復で点数が異なる場合は「低い方」の点数を採用します。これは、より困難な状況での能力を評価し、患者の全体的な依存度を正確に反映するためです。正しくは:FIMの評価では、往復で点数が異なる際は低い方で採点する。選びやすい理由:患者の良い状態を評価したいという気持ちから、高い方を選んでしまいがちです。また、他の評価スケールでは異なる基準がある場合もあるため混同しやすいです。混同注意:FIMの評価原則、特に最低点採用の原則と、他の評価スケール(例:Barthel Indexの一部項目)の採点基準を混同しやすいです。
- 5. FIMの浴槽への移乗は、浴槽への出入り動作のみを指し、浴室の入り口から浴槽までの移動は含まれません。浴室への移動は、FIMの「移動(歩行・車椅子)」の項目で評価されます。正しくは:FIMの浴槽への移乗には、浴槽への出入り動作のみが含まれ、浴室の入り口から浴槽までの移動は含まれない。選びやすい理由:入浴動作全体を「浴槽への移乗」と誤解し、一連の動作全てを同一項目で評価すると思ってしまいがちです。混同注意:FIMの「移乗(浴槽・シャワー)」と「移動(歩行・車椅子)」の評価範囲を混同しやすいです。
国試ポイント
FIMの各項目における評価基準と具体的な動作内容を正確に覚えること。特に自立の定義、介助量の判定、具体的な移乗動作の範囲について理解が必要です。
混同注意
FIMの評価項目とBarthel Indexの評価項目、または各項目内の具体的な動作範囲について混同しやすい。特に、自立の定義や部分介助の判断基準が異なりやすい。
次に同じ論点が出たら
FIMの移乗項目に関する問題が出た際は、評価対象となる具体的な動作の範囲(例:ベッドから椅子への移乗だけでなく、ベッド上での起き上がりを含むか)と、自立の定義(例:自助具使用の有無で点数が変わるか)に注目して判断します。
関連知識
FIMは「運動項目」と「認知項目」に大別され、それぞれ詳細な評価項目が含まれる。移乗は運動項目の一部である。FIMの各項目における1〜7点の評価基準(介助の有無、介助量、修正自立の定義など)を理解することが重要。