質問法のうち開かれた質問はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・4番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では2・4のいずれも正解とされています。 開かれた質問(オープンクエスチョン)は、患者が自由に情報を話せるように促す質問であり、『今日はいかがですか』や『痛みについて詳しく説明してください』は、回答の範囲が広く、患者自身の言葉で状況を説明することを促します。これにより、医療従事者は患者の全体像や、患者が重視していることなどを把握しやすくなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 「痛みますか」は「はい」または「いいえ」で答えられるため、閉じた質問です。患者からの詳細な情報を引き出すには不十分です。正しくは:「痛みはどのような感じですか」や「痛むのはいつからですか」のように、具体的に説明を促す質問。選びやすい理由:痛みの有無を確認する際に日常的に使われる表現であり、患者の状態を尋ねる質問であるため、開かれた質問の一種と誤解されやすいかもしれません。混同注意:患者の訴えを拾うための初期の質問。
- 2. 正解。「今日はいかがですか」は、患者が自身の体調や気分、状況などについて自由に話すことを促す質問です。回答が「はい/いいえ」で完結せず、多様な答えが想定されるため、開かれた質問に該当します。選びやすい理由:特になし。正答肢として明確に開かれた質問です。
- 3. 「お住まいはどこですか」は、特定の場所(住所など)という単一の事実情報を尋ねる質問であり、回答は限定的です。そのため、閉じた質問に該当します。正しくは:患者の生活環境について広範な情報を求める場合は「どのような環境にお住まいですか」など。選びやすい理由:患者の背景情報を得るための質問であるため、一見すると開かれた質問のように感じられるかもしれませんが、問われている内容は単一の事実情報に限定されます。混同注意:患者の社会背景を把握するための質問。
- 4. 正解。「痛みについて詳しく説明してください」は、患者に痛みの性質、程度、部位、経過など、具体的な内容を自身の言葉で自由に話すことを促す質問です。回答の範囲が非常に広く、詳細な情報を引き出す目的があるため、開かれた質問に該当します。選びやすい理由:特になし。正答肢として明確に開かれた質問です。
- 5. 「それは前ですか。後ろですか。全体ですか」は、痛みの部位について特定の選択肢の中から選ばせる質問であり、回答が非常に限定的です。これらも「はい/いいえ」に近い形で答えが絞られるため、閉じた質問です。正しくは:「痛みは体のどのあたりに感じますか」のように、患者が自由に部位を説明できる質問。選びやすい理由:痛みの部位を特定しようとする意図は理解できるため、患者から情報を引き出す質問だと誤解されやすいかもしれません。しかし、回答形式は選択肢の中から選ぶ形式になっています。混同注意:痛みの部位を特定するための質問。
国試ポイント
医療面接における質問法の基本的な知識、特に閉じた質問(クローズドクエスチョン)と開かれた質問(オープンクエスチョン)の区別を問う問題は、国家試験で頻出です。それぞれの質問法の目的と、どのような状況で使い分けるべきかを理解しているかが重要です。
混同注意
開かれた質問と閉じた質問の区別。特に、具体的な情報を尋ねる質問であっても、回答が限定的でない場合は開かれた質問と捉えられることがあります。しかし、この問題では明確に「はい/いいえ」で答えられるか、単一の事実情報を尋ねているかどうかが判断基準となります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、選択肢の質問に対して『はい/いいえ』で答えられるか、あるいは単語や短いフレーズで完結するかどうかを確認します。そうでない質問(つまり、具体的な説明や自由な記述を促す質問)が開かれた質問であると判断します。
関連知識
医療面接の初期段階では、患者に自由に話してもらうために開かれた質問を用いることが推奨されます。これにより、患者の主訴だけでなく、その背景にある感情や社会的な状況なども把握しやすくなります。一方で、診断や治療に必要な具体的な情報を確認する際には、閉じた質問が効率的です。効果的な医療面接には、これら二つの質問法を適切に使い分けるスキルが求められます。