精神障害者の就労支援で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
障害者差別解消法および障害者雇用促進法により、事業主は障害のある人に対し、その特性に応じた合理的配慮を提供することが義務付けられています。就労支援の現場では、障害者本人のニーズと職場の状況を考慮し、具体的な配慮内容を事業主と共同で検討することが重要です。これにより、障害者がそれぞれの能力を最大限に発揮し、安定して働き続けることを支援します。
選択肢ごとの解説
- 1. ジョブコーチ(職場適応援助者)の主な役割は、障害のある方が職場にスムーズに適応できるよう、職場環境の調整や業務遂行のサポート、事業主への助言などを行うことです。直接的な職業紹介はハローワークや職業紹介事業者の役割です。正しくは:ジョブコーチは、障害者が職場に適応するための支援を主に行います。選びやすい理由:「就労支援」と聞くと職業紹介を連想しやすいため、ジョブコーチが職業紹介も行うと誤解する可能性があります。混同注意:ハローワークや人材紹介会社の役割とジョブコーチの役割を混同しやすいです。
- 2. 2024年現在の民間企業の法定雇用率は2.5%ですが、これは身体障害者、知的障害者、精神障害者を含む障害者全体に対するものです。特定の障害種別(精神障害者のみ)に2%と規定されているわけではありません。正しくは:民間企業の法定雇用率は障害者全体で2.5%であり、精神障害者のみの特定の割合は設定されていません。選びやすい理由:法定雇用率という言葉や数字は知っていても、具体的な対象(障害者全体か、特定の障害種別か)の区別が曖昧だと誤解しやすいです。混同注意:障害者全体の法定雇用率や、過去の雇用率(例えば身体・知的障害のみの時代の2%など)と混同しやすいです。
- 3. 就労継続支援A型事業所は、障害のある方が事業所と雇用契約を結び、給料を得ながら働く場所であり、原則として利用期間の制限はありません。利用期間の目安があるのは就労移行支援(原則2年)です。正しくは:就労継続支援A型事業所には利用期間の定めがありません。選びやすい理由:就労移行支援事業所の利用期限(原則2年)と混同しやすいです。混同注意:就労継続支援A型と就労移行支援の利用期間を混同しやすいです。
- 4. 正解。障害者差別解消法および障害者雇用促進法に基づき、事業主は障害のある人に対し、その特性に応じた合理的配慮を提供することが義務付けられています。就労支援の過程では、本人の希望と事業所の状況をすり合わせ、適切な配慮内容を事業主とともに具体的に検討します。
- 5. ジョブガイダンスは、障害者に対して行われる職業準備支援や職業選択のヒントを提供するものであり、事業主に対する直接的な支援ではありません。事業主への支援としては、障害者雇用納付金制度、障害者雇用支援コンサルタント派遣、精神・発達障害者しごとサポーター養成講座などがあります。正しくは:ジョブガイダンスは障害者自身への職業準備支援であり、事業主への支援としては、障害者雇用納付金制度などがあります。選びやすい理由:「ジョブ」という言葉から、就労支援全般や事業主への支援と誤解しやすいです。混同注意:障害者本人への支援(ジョブガイダンス、職業準備支援)と、事業主への支援(助成金、コンサルティングなど)の区別を混同しやすいです。
国試ポイント
精神障害者の就労支援に関する基本的な制度やサービス内容、関連法規(障害者差別解消法、障害者雇用促進法など)の正確な知識が問われています。特に各サービスの具体的な内容、対象、期間、役割の区別が重要です。
混同注意
ジョブコーチの役割(職業紹介はしない)とハローワークなどの役割、法定雇用率の具体的な数値と対象、就労継続支援A型と就労移行支援の利用期限、障害者本人への支援と事業主への支援の種類が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
各就労支援サービス(就労移行支援、就労継続支援A型/B型、就労定着支援)の対象者、サービス内容、利用期間、目的の違いを明確に理解しているか。障害者雇用促進法における合理的配慮の具体例や、事業主の義務について説明できるか。障害者法定雇用率の現状と今後の変更予定について把握しているか。
関連知識
障害者雇用促進法、障害者差別解消法、障害者総合支援法に基づく各種就労系サービス(就労移行支援、就労継続支援A型/B型、就労定着支援)、職場適応援助者(ジョブコーチ)制度、精神・発達障害者しごとサポーター養成講座、障害者雇用納付金制度。