自殺の二次予防はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
二次予防は、危険因子を抱える集団や、問題の兆候がみられる個人に対して、早期に発見し、介入することで、問題の進行や重症化を防ぐことを指します。自殺念慮者への精神的ケアは、自殺行動に繋がりうる兆候がある人に対して専門的に介入し、自殺を未然に防ぐことを目的としているため、二次予防に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. これは三次予防に該当します。自死遺族へのケアは、すでに自殺が発生した後の心理的・社会的な影響を軽減し、再発防止や生活の質向上を目指す活動だからです。正しくは:これは三次予防です。選びやすい理由:自殺に関連するケアであるため、予防の段階が曖昧だと選んでしまう可能性があります。混同注意:一次予防や二次予防と混同しやすいですが、介入のタイミングが異なります。
- 2. これは一次予防に該当します。健康教室は、心身の健康を広く促進することで、自殺リスク要因を間接的に減らすことを目的とするため、問題発生前の段階の予防活動です。正しくは:これは一次予防です。選びやすい理由:健康増進が自殺予防につながるという考えから、予防の一環と捉えやすいです。混同注意:特定の疾病や状態に特化しない一般的な健康増進活動であり、発症前のリスク低減を目指す一次予防に分類されます。
- 3. これは一次予防に該当します。うつ病についての啓発活動は、まだ発症していない人々も含め、広く一般住民への情報提供を通じて、病気への理解を深め、早期発見・早期治療を促すことを目指すため、問題発生前の段階の予防活動です。正しくは:これは一次予防です。選びやすい理由:うつ病が自殺のリスク要因であるため、その予防策として選びやすいです。混同注意:特定の高リスク群を対象とするのではなく、広く一般を対象とする点が一次予防の特徴です。
- 4. 正解。二次予防は、特定の疾病や問題のリスクが高い集団や、すでにその兆候が見られる個人に対して、早期発見・早期介入を行い、重症化を防ぐことを目的とします。自殺念慮者への精神的ケアは、自殺という行動に至る前の段階で介入し、進行を食い止める活動であるため、二次予防に該当します。
- 5. これは一次予防に該当します。傾聴ボランティアの養成は、地域社会全体のサポート体制を強化し、潜在的なニーズを持つ人々への早期発見・介入に繋がる可能性はありますが、直接的に高リスク者を特定して介入するものではなく、より広範な地域全体の予防体制を構築する活動であるため、一次予防とみなされます。正しくは:これは一次予防です。選びやすい理由:傾聴が心理的なサポートであり、自殺予防に貢献するため、予防の一環と捉えやすいです。混同注意:特定の個人への直接介入ではなく、社会全体の資源を増やす活動であるため、一次予防に分類されます。
国試ポイント
公衆衛生における予防段階(一次、二次、三次予防)の概念を理解し、具体的な活動がどの段階に該当するかを正確に区別できるかが問われています。特に、自殺対策における各予防段階の具体的な活動例を把握している必要があります。
混同注意
一次予防(問題発生前の健康増進やリスク因子低減)、二次予防(早期発見・早期介入)、三次予防(問題発生後の重症化防止や社会復帰支援)の区別が曖昧だと混乱しやすいです。特に、啓発活動や一般的な健康増進活動と、特定の高リスク群への介入の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合は、各選択肢の活動が「問題発生前」「問題の兆候が見られる時」「問題発生後」のどのタイミングで、どのような対象に対して行われるか、という介入の時期と対象に着目して判断する。
関連知識
公衆衛生の三段階予防(プライマリー、セカンダリー、ターシャリープリベンション)、精神保健における予防の考え方、メンタルヘルスに関する地域支援システム、うつ病のサインと対応、ゲートキーパーの役割。