飛沫感染予防策で対応する感染症はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
インフルエンザウイルスは、感染者の咳やくしゃみによって発生する比較的大きな飛沫(直径5μm以上)を介して感染します。これらの飛沫は、感染者の口や鼻から放出され、空気中を短距離(約1~2メートル)移動し、感受性のある人の目、鼻、口の粘膜に直接付着することで感染が成立します。したがって、サージカルマスクの着用、咳エチケット、手洗いなどの飛沫感染予防策が有効です。
選択肢ごとの解説
- 1. 疥癬はヒゼンダニによって引き起こされる皮膚疾患で、主に直接的な皮膚接触や、衣類・寝具などを介した間接的な接触によって感染が広がります。飛沫感染ではありません。正しくは:接触感染予防策が必要な感染症です。選びやすい理由:患者さんとの濃厚な身体接触がある場合、感染リスクがあるため、感染症であるという点で間違って選んでしまうかもしれません。混同注意:空気感染や飛沫感染と、接触感染の経路の違いを混同しやすいです。
- 2. 結核は結核菌による感染症で、感染者の咳やくしゃみによって空気中に排出される「飛沫核(直径5μm以下の微粒子)」を吸い込むことで感染します。これは飛沫感染よりもさらに厳重な空気感染予防策が必要とされます。正しくは:空気感染予防策が必要な感染症です。選びやすい理由:呼吸器系の感染症であり、咳などで広がるため、飛沫感染と誤って判断してしまうことがあります。混同注意:飛沫感染と空気感染の定義(飛沫核の有無や空気中の滞留時間、移動距離の違い)を混同しやすいです。
- 3. 麻疹は麻疹ウイルスによる感染症で、結核と同様に「飛沫核」を介した空気感染が主な経路です。非常に高い感染力を持つため、飛沫感染予防策では不十分であり、空気感染予防策が必要です。正しくは:空気感染予防策が必要な感染症です。選びやすい理由:発熱や咳を伴う一般的な感染症であり、飛沫で広がると錯覚しやすいです。混同注意:飛沫感染と空気感染の定義を混同しやすいです。
- 4. 正解。インフルエンザウイルスは、感染者の咳やくしゃみによって放出される比較的大きな飛沫(直径5μm以上)を介して感染します。これらの飛沫は、空気中を短距離(約1~2メートル)移動し、感受性のある人の目、鼻、口の粘膜に付着することで感染が成立するため、飛沫感染予防策(サージカルマスクの着用、咳エチケット、手洗いなど)が重要となります。
- 5. 流行性角結膜炎はアデノウイルスなどによって引き起こされる眼の感染症で、主に感染者の目やにや涙が手指などを介して他の人の眼に触れることで感染します。これは接触感染であり、飛沫感染ではありません。正しくは:接触感染予防策が必要な感染症です。選びやすい理由:目から分泌物が出るため、飛沫で感染が広がると誤って考えてしまうことがあります。混同注意:接触感染と飛沫感染の経路を混同しやすいです。
国試ポイント
感染症の病原体、感染経路、およびそれに対応する標準予防策、飛沫予防策、接触予防策、空気感染予防策といった感染経路別予防策の知識が問われます。特に、飛沫感染と空気感染の違い、およびそれぞれの予防策が必要な代表的な疾患が理解できているかが重要です。
混同注意
飛沫感染と空気感染(飛沫核の有無、空気中の滞留時間、移動距離、必要なマスクの種類などが異なる)は特に混同しやすい概念です。また、接触感染との区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の感染経路(空気感染、接触感染)に対応する感染症や、それぞれの予防策の具体的な内容(例:N95マスクの着用、陰圧室の使用、ガウン・手袋の着用など)が問われる可能性があります。各感染症と予防策の組み合わせをしっかりと理解しておくことが重要です。
関連知識
標準予防策、感染経路別予防策(空気感染予防策、飛沫感染予防策、接触感染予防策)の各内容、それぞれの予防策が必要な代表的な感染症(例:空気感染:結核、麻疹、水痘、接触感染:MRSA、C. difficile、疥癬)について総合的に理解しておく必要があります。