肩甲上腕関節の内旋作用をもつのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
広背筋は肩甲上腕関節の強力な内旋筋です。加えて、内転と伸展の作用も持ち、水泳のプル動作などで重要な役割を果たします。他の選択肢の筋肉は、棘下筋と小円筋は外旋、三角筋後部線維も外旋、上腕二頭筋長頭は屈曲補助・肘屈曲・前腕回外が主作用であり、内旋作用は持ちません。
選択肢ごとの解説
- 1. 棘下筋の主な作用は肩関節の外旋です。上腕骨の大結節に付着し、肩関節の安定性にも寄与します。正しくは:棘下筋は肩関節の外旋筋である。選びやすい理由:回旋筋腱板の一部であるため、肩関節の動きに関わることは知られているが、具体的な作用を混同しやすい。混同注意:肩甲下筋(内旋)、棘上筋(外転)、小円筋(外旋)など、他の回旋筋腱板筋群の作用
- 2. 正解。広背筋は、上腕骨の小結節稜に付着し、肩甲上腕関節の内旋、内転、伸展の主要な作用を持ちます。特に強力な内旋筋として知られています。
- 3. 小円筋の主な作用は肩関節の外旋と水平外転です。棘下筋と同様に、回旋筋腱板を構成する筋肉の一つで、上腕骨の大結節に付着します。正しくは:小円筋は肩関節の外旋筋である。選びやすい理由:回旋筋腱板の一部であるため、肩関節の様々な動きに関わることが連想されるが、具体的な作用を混同しやすい。混同注意:肩甲下筋(内旋)、棘下筋(外旋)など、他の回旋筋腱板筋群の作用
- 4. 三角筋後部線維の主な作用は肩関節の伸展と外旋です。肩関節の内旋作用は持ちません。外転は三角筋全体で作用しますが、後部線維は特に伸展と外旋に働きます。正しくは:三角筋後部線維は肩関節の伸展および外旋筋である。選びやすい理由:三角筋が肩関節の主要な筋肉であるため、あらゆる動きに関与するように思えることがある。混同注意:三角筋前部線維(屈曲、内旋)の作用
- 5. 上腕二頭筋長頭の主な作用は肘関節の屈曲と前腕の回外、および肩関節の屈曲補助です。肩甲上腕関節の内旋作用は持っていません。正しくは:上腕二頭筋長頭は肘関節の屈曲、前腕の回外、肩関節の屈曲補助に関与する。選びやすい理由:二関節筋であるため肩関節にも作用することは知られているが、その具体的な作用を混同しやすい。混同注意:他の肩関節屈筋群や、前腕の回内外筋
国試ポイント
肩関節を構成する主要な筋群の、具体的な作用(特に回旋、屈曲、伸展、外転、内転)を正確に理解しているかが問われる問題です。複数の関節にまたがる二関節筋や、線維の部位によって作用が異なる筋肉(三角筋など)に注意が必要です。
混同注意
肩関節の内旋筋と外旋筋は混同しやすい。特に回旋筋腱板の筋肉(肩甲下筋は内旋、棘下筋・小円筋は外旋)は注意が必要。また、広背筋や大胸筋といった体幹から上肢に付着する大きな筋肉の作用も理解が重要。
次に同じ論点が出たら
今後、同じ論点が出た場合、主要な肩関節の各筋肉について、どの線維がどの動き(屈曲、伸展、内旋、外旋、内転、外転)に寄与するかを問われる可能性が高い。特に複数の作用を持つ筋肉や、線維によって作用が異なる筋肉(例:三角筋)に注意して学習する。
関連知識
肩関節の内旋筋:広背筋、大胸筋、肩甲下筋、三角筋前部線維、大円筋。 肩関節の外旋筋:棘下筋、小円筋、三角筋後部線維。 肩関節の屈曲筋:三角筋前部線維、烏口腕筋、上腕二頭筋。 肩関節の伸展筋:広背筋、大円筋、三角筋後部線維、上腕三頭筋長頭。 肩関節の外転筋:三角筋、棘上筋。 肩関節の内転筋:大胸筋、広背筋、大円筋、烏口腕筋、上腕三頭筋長頭。