リエゾン精神医学における医療スタッフのベッドサイドマナーとして適切でないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
リエゾン精神医学では、患者の心理的安定を最優先とし、信頼関係の構築が重要です。そのためには、患者が理解しやすく、安心できるような具体的な情報提供が求められます。抽象的で不明瞭な情報は患者の不安を煽り、治療への不信感を招くため不適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 患者に安心感を与え、良好な関係を築く上で笑顔は基本的な対応です。正しくは:笑顔で接することは、リエゾン精神医学において患者との信頼関係構築に非常に有効なベッドサイドマナーです。選びやすい理由:一見すると形式的に見えるかもしれませんが、患者の心理的負担を軽減するためには重要です。混同注意:表面的な態度と捉えられがちですが、非言語的コミュニケーションとして患者に与える影響は大きいです。
- 2. 患者の傍に座ることで、対等な関係を築きやすく、威圧感を与えず、患者が話しやすい雰囲気を作ることができます。正しくは:座って対応することは、患者への配慮と尊重を示す有効な方法であり、安心して話せる環境を提供します。選びやすい理由:忙しい中で立ち話の方が効率的と感じるかもしれませんが、患者の心理的側面を重視するリエゾン精神医学では推奨されません。混同注意:時間の制約や効率性との兼ね合いで混同しやすいですが、患者中心のケアでは質が優先されます。
- 3. 患者の精神的な問題やストレスの原因を理解し、適切な介入を行うためには、具体的な心配事を聞き出すことが不可欠です。正しくは:患者の心配事に耳を傾けることは、共感を示し、問題解決への第一歩となります。選びやすい理由:深く踏み込むことを躊躇するかもしれませんが、リエゾン精神医学の目的そのものです。混同注意:プライバシーへの配慮と混同しがちですが、適切な状況での質問は不可欠です。
- 4. 正解。患者は自身の状態や治療について具体的に知りたいと願っており、抽象的で不明瞭な情報は不安を増大させ、不信感につながる可能性があります。リエゾン精神医学では、分かりやすく具体的な情報提供が求められます。正しくは:患者には、彼らが理解できる言葉で、具体的かつ明確な情報を提供すべきです。選びやすい理由:専門用語を避けようとして漠然とした表現になることがありますが、それでは患者の理解を妨げます。混同注意:専門用語の多用と、分かりやすさのバランスを混同しやすいですが、専門用語を避けつつも具体性は保つべきです。
- 5. 患者の自己肯定感を高め、ポジティブな側面を強化することは、精神的な回復を促す上で非常に重要です。正しくは:患者の強みや努力を認識し、それを肯定的に評価することは、治療関係を強化し、患者のモチベーションを高めます。選びやすい理由:病状が悪い患者に褒めるのは適切でないと感じるかもしれませんが、その人の良い点を見つけることは治療的です。混同注意:病気に対する同情と、人としての尊厳を認めることを混同しやすいですが、後者は非常に重要です。
国試ポイント
リエゾン精神医学における医療者と患者の関係性、特にコミュニケーションの基本原則が問われています。患者中心のケアにおいて、どのような情報提供が適切であるかを理解しているかがポイントです。
混同注意
抽象的な情報提供と、患者のレベルに合わせた専門用語の言い換えを混同しやすい。分かりやすく伝えることは、具体的な情報を提供するという意味であり、内容を曖昧にすることではありません。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、患者の不安を増大させないか、信頼関係を損なわないか、という視点で各選択肢の適切性を判断します。特に情報提供の質に注目しましょう。
関連知識
インフォームド・コンセント、患者中心のケア、コミュニケーション技法(アクティブリスニング、共感)、非言語的コミュニケーションの重要性。