肩甲上腕関節の運動とそれに作用する筋の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
広背筋は肩甲上腕関節に作用する強力な筋肉であり、その主な作用の一つに内転があります。その他、伸展や内旋も行います。
選択肢ごとの解説
- 1. 棘下筋の主な作用は肩関節の外旋です。屈曲には関与しません。正しくは:肩関節の屈曲に主に作用するのは、三角筋前部線維、烏口腕筋、上腕二頭筋長頭などです。棘下筋は外旋筋です。選びやすい理由:肩のローテーターカフの一部であるため、肩関節の動きに関わることは正しいですが、具体的な作用が異なります。混同注意:肩の安定性や他のローテーターカフの筋の作用と混同しやすいです。
- 2. 棘上筋の主な作用は肩関節の外転初期(特に0〜30度)です。伸展には関与しません。正しくは:肩関節の伸展に主に作用するのは、広背筋、大円筋、三角筋後部線維などです。棘上筋は外転筋です。選びやすい理由:棘上筋もローテーターカフの一部であり、肩の動きに重要であるため、何らかの肩関節運動に関わると考えやすいです。混同注意:肩関節の外転と他の方向の動きを混同しやすいです。
- 3. 正解。広背筋は肩甲上腕関節の強力な内転筋であり、その他に伸展や内旋の作用も持ちます。
- 4. 上腕三頭筋の主な作用は肘関節の伸展と、長頭による肩関節の伸展・内転です。肩関節の外転作用はありません。正しくは:肩関節の外転に主に作用するのは、三角筋、棘上筋などです。上腕三頭筋は肘伸展筋、肩伸展・内転筋です。選びやすい理由:上腕三頭筋は上腕に位置する大きな筋肉であるため、肩関節の主要な動きにも関わると誤解しやすいです。混同注意:上腕三頭筋の肩関節での作用(伸展、内転)と、他の肩関節の動きを混同しやすいです。
- 5. 烏口腕筋の主な作用は肩関節の屈曲と内転です。内旋作用はほとんどありません。正しくは:肩関節の内旋に主に作用するのは、大胸筋、広背筋、大円筋、肩甲下筋などです。烏口腕筋は屈曲・内転筋です。選びやすい理由:烏口腕筋も上腕の筋肉であり、肩関節の安定性や動きに関わるため、何らかの回転運動に関わると考えやすいです。混同注意:肩関節の屈曲や内転と、内旋の動きを混同しやすいです。
国試ポイント
肩関節の主要な動きとその主働筋の組み合わせを正確に覚えているかが問われます。特に、ローテーターカフの各筋の作用と、上腕や体幹から肩関節に作用する大きな筋(広背筋、大胸筋、三角筋など)の作用を区別することが重要です。
混同注意
各筋肉の作用が多岐にわたるため、一つの作用だけを覚えていたり、補助的な作用と主要な作用を混同したりすることがよくあります。特に、ローテーターカフの筋(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の区別が難しいです。
次に同じ論点が出たら
今後この論点が出題された場合、複合的な動き(例:水平内転)における主働筋や、複数の関節にまたがる筋(例:上腕二頭筋、三頭筋長頭)の作用も問われる可能性があります。また、腱板機能不全時の代償動作についても確認が必要です。
関連知識
肩関節の屈曲(三角筋前部、烏口腕筋、大胸筋上部、上腕二頭筋)、伸展(広背筋、大円筋、三角筋後部、上腕三頭筋長頭)、外転(三角筋、棘上筋)、内転(大胸筋、広背筋、大円筋、上腕三頭筋長頭)、内旋(大胸筋、広背筋、大円筋、肩甲下筋)、外旋(棘下筋、小円筋)。