錐体路を含むのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
大脳脚は中脳の腹側に位置し、大脳皮質から脳幹や脊髄へと投射する重要な神経線維束(投射線維)を含んでいます。この中には、随意運動の指令を伝える錐体路(皮質脊髄路や皮質核路)が走行しています。特に、錐体路は内側2/3を占めます。
選択肢ごとの解説
- 1. 脳梁は左右の大脳半球を連絡する交連線維であり、錐体路は含みません。正しくは:脳梁は左右の大脳半球を結ぶ線維束です。選びやすい理由:大脳の主要な構造であるため、関連が深いように感じるかもしれませんが、機能が異なります。混同注意:大脳の他の主要な白質路(連合線維、投射線維)と混同しやすいです。
- 2. 正解。大脳脚(中脳の腹側にある部分)は、大脳皮質から脊髄や脳幹へ向かう主要な運動路である錐体路(皮質脊髄路や皮質核路)を含んでいます。特に内側2/3に皮質脊髄路が走行します。
- 3. 上小脳脚は主に小脳から脳幹(赤核、視床など)へ投射する出力路であり、錐体路は含みません。主に遠心性線維です。正しくは:上小脳脚は小脳から赤核や視床へ向かう線維です。選びやすい理由:小脳と関連が深く、運動制御に関わるため、一見すると関係がありそうに思えます。混同注意:小脳に入る求心性路(中・下小脳脚)や、小脳から出る遠心性路としての機能と混同しやすいです。
- 4. 中小脳脚は主に橋核から小脳へ情報を伝える求心性線維であり、錐体路は含みません。正しくは:中小脳脚は橋核から小脳へ向かう線維です。選びやすい理由:これも小脳と関連し、運動情報に関わるため、誤解を招く可能性があります。混同注意:小脳の他の脚(上・下小脳脚)や、他の脳幹内の主要な線維束と混同しやすいです。
- 5. 下小脳脚は主に脊髄や脳幹(オリーブ核、前庭神経核など)から小脳へ情報を伝える求心性線維であり、錐体路は含みません。正しくは:下小脳脚は脊髄や脳幹から小脳へ向かう線維です。選びやすい理由:小脳への情報入力に関わるため、運動路の一部のように思われるかもしれません。混同注意:小脳に入る他の線維(中小脳脚)や、脳幹の他の重要な構造と混同しやすいです。
国試ポイント
脳の解剖学における主要な神経路、特に運動路(錐体路)がどの部位を通過するかを正確に理解しているかが問われています。脳幹の各部位における主要な構造と機能の知識が不可欠です。
混同注意
脳幹の各部位(中脳、橋、延髄)の主要な解剖学的構造、特に大脳脚と小脳脚(上、中、下)の機能と走行路が混同されやすいです。それぞれがどの神経路を含むかを明確に区別する必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、各脳部位(特に脳幹)の断面図における主要な神経路の位置や、各線維束の機能(運動、感覚、小脳連絡など)を問う問題が考えられます。また、錐体路の障害による症状に関する臨床問題にも応用され得ます。
関連知識
錐体路の走行路(大脳皮質→内包→大脳脚→橋底部→錐体→錐体交叉→皮質脊髄路)、錐体外路系との違い、小脳の機能と各小脳脚の役割(求心性・遠心性線維)を理解しておくことが重要です。