脳の解剖で誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
中小脳脚は、橋と小脳を連絡する神経線維の束であり、大脳皮質からの情報を小脳へ伝える主要な経路です。中脳と小脳を連絡するのは上小脳脚であるため、選択肢3の記述は誤りです。脳幹と小脳を結ぶ小脳脚には、上小脳脚、中小脳脚、下小脳脚の3種類があり、それぞれ連絡する脳幹の部位(中脳、橋、延髄)が異なります。
選択肢ごとの解説
- 1. この記述は正しいです。黒質は中脳の被蓋部に存在する神経核で、ドパミン作動性ニューロンを含み、パーキンソン病との関連で重要です。正しくは:正しい記述であるため修正不要です。選びやすい理由:脳幹の構造に関する知識が曖昧だと迷う可能性があります。混同注意:他の脳幹部の構造(例えば、赤核、青斑核など)との位置関係を混同するかもしれません。
- 2. この記述は正しいです。海馬は側頭葉内側部の深部に位置し、記憶形成に重要な役割を担っています。正しくは:正しい記述であるため修正不要です。選びやすい理由:大脳の深い部分にある構造の位置は覚えるのが難しいと感じるかもしれません。混同注意:扁桃体など、海馬周辺の他の辺縁系構造との位置を混同する可能性があります。
- 3. 正解。この記述は誤りです。中小脳脚は大脳皮質や脳幹の橋核からの情報を受け取り、小脳へ送る経路であり、橋と小脳を連絡します。中脳と小脳を連絡するのは上小脳脚です。正しくは:中小脳脚は橋と小脳を連絡する。または、中脳と小脳を連絡するのは上小脳脚である。選びやすい理由:脳幹と小脳の連絡路は複数あり、その名称と連絡部位を混同しやすいです。混同注意:上小脳脚(中脳-小脳)、中小脳脚(橋-小脳)、下小脳脚(延髄-小脳)の関係性を混同しやすいです。
- 4. この記述は正しいです。脳梁は左右の大脳半球を連絡する最大の交連線維束であり、両半球間の情報伝達に不可欠です。正しくは:正しい記述であるため修正不要です。選びやすい理由:脳の連絡線維には投射線維、連合線維、交連線維があり、それぞれの役割や代表例が曖昧だと迷うかもしれません。混同注意:他の交連線維(例えば、前交連、後交連)との区別を混同するかもしれません。
- 5. この記述は正しいです。中心溝は前頭葉と頭頂葉を区別する重要な溝であり、その前方に一次運動野、後方に一次体性感覚野があります。正しくは:正しい記述であるため修正不要です。選びやすい理由:大脳の主要な溝や脳葉の境界は数多くあり、それぞれの位置関係を正確に覚えるのが難しいかもしれません。混同注意:外側溝(側頭葉と前頭葉・頭頂葉の境界)や頭頂後頭溝(頭頂葉と後頭葉の境界)など、他の主要な溝と混同する可能性があります。
国試ポイント
脳の基本的な解剖学、特に脳幹と小脳、大脳の主要な構造とその機能的な接続に関する正確な知識が問われています。具体的な部位名とそれらが接続する他の部位との関連性を理解しているかがポイントです。
混同注意
上小脳脚、中小脳脚、下小脳脚のそれぞれがどの脳幹部位と小脳を連絡しているかという点。また、大脳の各葉の境界となる溝の名前。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、まず『小脳脚の種類とそれぞれが連絡する脳幹の部位』を正確に確認する。次に『大脳の主要な溝と脳葉の境界』、そして『脳幹各部位に存在する神経核とその機能』が正確に記述されているかを見る。
関連知識
脳幹(中脳、橋、延髄)の各部位の機能とそこに存在する主要な神経核。大脳皮質の主要な溝と脳葉の区分、および各葉の機能。辺縁系を構成する主要な構造とその機能。