股関節の運動とそれに作用する筋の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
薄筋は股関節内転筋群の一つであり、股関節の内転に作用します。この組み合わせは正しいです。他の選択肢は、示された筋肉の主な作用と一致していません。
選択肢ごとの解説
- 1. 梨状筋は股関節の外旋を主な作用とする深層外旋筋群の一つです。屈曲作用はほとんどありません。正しくは:梨状筋の主な作用は外旋です。股関節の屈曲には大腰筋、腸骨筋、大腿直筋などが関与します。選びやすい理由:股関節の深部に位置するため、多くの動きに関与しそうだと感じるかもしれません。混同注意:他の股関節周囲筋の作用と混同しやすいです。特に屈曲筋群(大腰筋、腸骨筋)や外転筋群(中殿筋)との区別が重要です。
- 2. 大腰筋は股関節の強力な屈曲筋であり、伸展作用はありません。むしろ股関節の伸展を阻害する拮抗筋として機能します。正しくは:大腰筋の主な作用は股関節の屈曲です。股関節の伸展には大殿筋やハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)が関与します。選びやすい理由:体幹と下肢をつなぐ大きな筋肉であるため、多様な動きに関与する印象があるかもしれません。混同注意:大腰筋が股関節のメインの屈曲筋であることを理解できていないと、伸展作用と混同することがあります。
- 3. 正解。薄筋は恥骨から脛骨に走行する筋肉で、股関節の内転、膝関節の屈曲と内旋に作用します。股関節の内転筋群の一つとして、この組み合わせは正しいです。正しくは:正しい選択肢です。
- 4. 上双子筋は深層外旋筋群の一つで、股関節の主な外旋筋です。内旋作用はありません。正しくは:上双子筋の主な作用は外旋です。股関節の内旋には中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋などが関与します。選びやすい理由:股関節の深層にあるため、複数の動きに関わると誤解する可能性があります。特に、殿筋群との関係で内旋にも関与しそうだと感じるかもしれません。混同注意:深層外旋筋群をすべて外旋筋として認識できていない場合に、内旋筋と混同することがあります。
- 5. 半腱様筋はハムストリングスの一つで、股関節の伸展と膝関節の屈曲・内旋を主な作用とします。股関節の外旋作用はありません。正しくは:半腱様筋の主な作用は股関節の伸展と膝関節の屈曲・内旋です。股関節の外旋には、梨状筋、大殿筋、深層外旋筋群(上双子筋、内閉鎖筋、下双子筋、外閉鎖筋、大腿方形筋)などが関与します。選びやすい理由:ハムストリングスが大腿の後面に位置するため、外旋にも関係がありそうだと感じるかもしれません。混同注意:ハムストリングスの各筋肉の個別の作用(特に膝関節の回旋作用)と股関節の回旋作用を混同しやすいです。
国試ポイント
股関節を動かす主要な筋肉とその作用を正確に理解しているかが問われます。特に、類似した名称や近接する部位の筋肉の作用を区別できるかが重要です。
混同注意
股関節の屈曲・伸展・内転・外転・内旋・外旋に関わる主要な筋肉について、その分類と具体的な作用を混同しやすい。特に、深層外旋筋群の個々の名称と作用、ハムストリングスの個々の作用の区別がポイントとなります。
次に同じ論点が出たら
股関節だけでなく、他の主要関節(肩関節、膝関節、足関節など)についても、それぞれの動きに関わる主要な筋肉とその作用を網羅的に確認し、正確に分類できるかを確認する問題が出題される可能性があります。
関連知識
股関節の主要な筋群:屈筋群(大腰筋、腸骨筋、大腿直筋)、伸筋群(大殿筋、ハムストリングス)、外転筋群(中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋)、内転筋群(大内転筋、長内転筋、短内転筋、恥骨筋、薄筋)、外旋筋群(梨状筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋、大腿方形筋、上下双子筋)、内旋筋群(中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋)