前腕回外に作用する筋はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
上腕二頭筋は、その走行上、肘関節を屈曲位に保ちながら前腕を回外させる作用が非常に強いです。これは、上腕二頭筋の腱が橈骨粗面に付着しており、収縮時に橈骨を回転させるためです。前腕の回外筋としては他に回外筋があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 長掌筋は手関節の掌屈に関与する筋肉であり、前腕の回外動作には直接作用しません。正しくは:長掌筋は手関節の掌屈に作用します。選びやすい理由:前腕の前面にある筋肉であるため、一部の学生は前腕の動作全般に関与すると誤解する可能性があります。混同注意:前腕屈筋群の他の筋肉(例えば円回内筋など回内に関わる筋肉)と混同する可能性があります。
- 2. 小指伸筋は小指の伸展に関与する筋肉であり、前腕の回外動作には作用しません。正しくは:小指伸筋は小指の伸展に作用します。選びやすい理由:前腕の後面にある伸筋群の一部であるため、一部の学生は前腕の動作全般に関与すると誤解する可能性があります。混同注意:他の前腕伸筋群(例えば総指伸筋など)と混同する可能性があります。また、前腕の背側に位置することから、回外の逆の動き(回内)に関わる筋肉と誤解する可能性もあります。
- 3. 正解。上腕二頭筋は肘関節の屈曲に加えて、前腕の回外動作に強く作用します。特に肘関節が90度程度屈曲しているときに回外作用が最も強くなります。
- 4. 長母指屈筋は母指のIP関節およびMP関節の屈曲に関与する筋肉であり、前腕の回外動作には直接作用しません。正しくは:長母指屈筋は母指の屈曲に作用します。選びやすい理由:前腕の深層にある筋肉であり、その作用が他の筋肉と混同されやすい可能性があります。混同注意:他の母指に作用する筋肉(例えば短母指屈筋や長母指外転筋など)と混同したり、前腕の屈筋群の一部と誤解する可能性があります。
- 5. 橈側手根屈筋は手関節の掌屈と橈側外転に関与する筋肉であり、前腕の回外動作には作用しません。正しくは:橈側手根屈筋は手関節の掌屈および橈側外転に作用します。選びやすい理由:前腕の前面にある主要な筋肉であるため、前腕の動作全般に関与すると誤解する可能性があります。混同注意:他の手関節屈筋群(例えば尺側手根屈筋など)と混同する可能性があります。また、手関節の橈側への動きがあるため、回外動作との関連を誤解する可能性もあります。
国試ポイント
この問題は、前腕の主要な動作(回内・回外)に関わる筋肉の特定能力を評価しています。特に、上腕二頭筋が単なる肘屈筋ではなく、強力な回外筋としての機能も持つことを理解しているかが問われます。
混同注意
上腕二頭筋は主に肘関節屈曲筋として認識されがちですが、強力な前腕回外筋でもある点が重要です。回外筋と混同されやすいですが、作用の強さや条件が異なります。また、円回内筋や方形回内筋などの回内筋と対比して理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、前腕の回内に関与する筋肉や、上腕三頭筋の作用(肘伸展)といった、隣接する関節や逆の動作に関わる筋肉の知識が問われる可能性があります。
関連知識
前腕の回内・回外に関与する主要な筋肉:回外筋(主動作筋)、上腕二頭筋(協同筋かつ強力な回外筋)。回内筋:円回内筋、方形回内筋。各筋肉の起始・停止、神経支配、主な作用を理解している必要があります。