理学療法士及び作業療法士法で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
選択肢4は、理学療法士及び作業療法士法第2条に明記されている作業療法の定義に合致しています。作業療法が単なる身体機能回復だけでなく、社会的適応能力の回復を目指す包括的なアプローチであることが示されています。選択肢5は、同法第16条の秘密保持義務に関する規定に基づいています。原則として秘密保持が義務付けられていますが、「正当な理由がなく」という限定があるため、正当な理由が存在する場合は開示が認められるという解釈が正当です。
選択肢ごとの解説
- 1. 理学療法士及び作業療法士法は、作業療法士の資格や業務範囲を規定する法律であり、具体的な診療報酬の算定方法については言及していません。診療報酬は、健康保険法や厚生労働大臣が定める告示等によって規定されます。正しくは:作業療法における診療報酬に関する条項は、健康保険法や関連する厚生労働省告示で定められている。選びやすい理由:医療行為である作業療法が法で規定されているため、その報酬も同じ法律で定められていると誤解しやすい。混同注意:専門職の資格や業務を定める法律と、医療費の算定方法を定める法律の役割を混同しやすい。
- 2. 作業療法士の免許は、厚生労働大臣が交付します。内閣総理大臣が交付するのは、一部の特定の国家資格に限られます。正しくは:作業療法士の免許証は厚生労働大臣によって交付される。選びやすい理由:国家資格であるため、国の最高機関の長である内閣総理大臣が関与すると考えがちです。混同注意:厚生労働大臣が交付する医療系国家資格と、他の大臣や機関が交付する資格とを混同しやすい。
- 3. 国家試験に合格しただけでは業務を行うことはできません。厚生労働大臣に免許を申請し、免許証の交付を受けて登録されて初めて、作業療法士として業務を行う資格が得られます。正しくは:国家試験に合格し、厚生労働大臣に免許申請を行い、免許証が交付され登録された日から業務を行うことができる。選びやすい理由:国家試験合格が最終目標のように思えるため、合格すればすぐに働けると考えやすい。混同注意:国家試験の合格と、免許の交付・登録という行政手続きの完了を混同しやすい。
- 4. 正解。理学療法士及び作業療法士法第2条において、作業療法は「身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行なわせることをいう」と明確に定義されており、本選択肢はこれに合致します。
- 5. 正解。理学療法士及び作業療法士法第16条には「正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない」と定められています。この条文の趣旨から、正当な理由があれば秘密を漏らすことが許容されると解釈されます(例:患者の生命に関わる緊急時、法的命令に基づく場合など)。
国試ポイント
理学療法士及び作業療法士法の基本的な内容、特に作業療法の定義(第2条)と、医療従事者に課される義務(秘密保持義務など、第16条)に関する理解度を問う問題です。法律の条文を丸暗記するのではなく、その趣旨や原則を正確に把握しているかが重要となります。
混同注意
作業療法士の免許交付元(厚生労働大臣と内閣総理大臣)、業務開始時期(国家試験合格直後と免許交付・登録後)、秘密保持義務の例外規定の有無(絶対的秘密保持か、正当な理由があれば開示可能か)などが、受験生が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われる場合、理学療法士及び作業療法士法における業務独占と名称独占、免許の取り消しや業務停止命令の条件、罰則規定、あるいはインフォームドコンセントなどの倫理的側面と法律の関連性について問われる可能性があります。
関連知識
理学療法士及び作業療法士法(特に第1章「総則」および第4章「義務」)、医療法、健康保険法、医療倫理、守秘義務に関する一般的な知識。