絶対臥褥を行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
森田療法は、神経質症の治療に用いられる日本独自の精神療法です。治療の初期段階では、外界からの刺激を遮断し、患者自身と向き合わせるために「絶対臥褥」(数日間ベッドから起き上がらずに安静を保つ)を厳しく指導します。これにより、精神的な休息と内省を促し、「あるがまま」を受け入れる姿勢を養うことを目的とします。
選択肢ごとの解説
- 1. 系統的脱感作法は不安障害の治療法であり、不安階層表に基づき段階的に不安刺激に曝露しながらリラクゼーションを行うもので、絶対臥褥は含まれません。正しくは:系統的脱感作法は、リラクゼーションと段階的曝露を組み合わせた不安障害治療法です。選びやすい理由:精神療法の一種であるため、選択肢として考慮されるかもしれませんが、具体的な治療内容が異なります。混同注意:他の行動療法や精神療法と混同することがあります。
- 2. 支持的精神療法は、患者の自尊心を高め、適応能力を向上させることを目的とした心理療法ですが、特定の治療技法として絶対臥褥を用いることはありません。正しくは:支持的精神療法は、患者を精神的に支え、現実への適応を促す治療法です。選びやすい理由:一般的な精神療法として幅広い症状に用いられるため、特定の治療技法が思い浮かばない場合に選ばれやすいかもしれません。混同注意:患者への傾聴や共感といった基本的な姿勢と混同しやすいです。
- 3. 精神分析療法は、無意識の葛藤や心的外傷を言語化することで洞察を深めることを目指すもので、自由連想や夢分析が主な技法であり、絶対臥褥は用いられません。正しくは:精神分析療法は、無意識の領域に焦点を当て、患者の過去の経験や心的葛藤を探求する治療法です。選びやすい理由:精神療法の代表的な一つであるため、知識が曖昧な場合に選んでしまう可能性があります。混同注意:他の深層心理学に基づいた療法と混同することがあります。
- 4. 認知行動療法は、不適応な思考パターンや行動を修正することを目指す実践的な治療法であり、絶対臥褥を治療プロトコルに含むことはありません。正しくは:認知行動療法は、認知と行動の側面から問題解決を図る構造化された精神療法です。選びやすい理由:現代の精神療法として非常に広く用いられているため、選ばれやすい選択肢の一つです。混同注意:他の行動療法や心理教育的な介入と混同しやすいです。
- 5. 正解。森田療法は、神経症性障害(特に不安障害)を対象とした日本独自の精神療法で、初期段階で「絶対臥褥」を指導し、安静と精神の集中を通じて自己の内面に向き合わせることを特徴としています。
国試ポイント
精神療法の具体的な技法や特徴を問う問題です。各療法の名称と、それに伴う代表的な介入方法を正確に理解しているかが試されます。特に、日本独自の治療法である森田療法は、その特徴的な技法(絶対臥褥、作業療法など)が頻繁に問われます。
混同注意
多くの精神療法は名称だけでは具体的な介入内容が分かりにくいため、それぞれの療法がどのような目的で、どのような技法を用いるのかを混同しやすいです。特に、行動療法系(系統的脱感作法、認知行動療法)は目的やアプローチが似ているように見えても、具体的な技法は異なります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、森田療法の他の段階(軽作業期、普通作業期)の目的や介入内容、あるいは他の主要な精神療法の具体的な適用疾患や効果的な症状について問われる可能性があります。
関連知識
森田療法の臥褥期、軽作業期、普通作業期といった段階と、それぞれの時期の治療目標・介入内容。また、精神分析療法、認知行動療法、支持的精神療法などの主要な精神療法の基本的な概念、目的、主な技法、適応疾患についても理解が必要です。