てんかんについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
睡眠不足は脳の興奮性を高め、てんかん発作を誘発する重要な要因の一つです。患者指導においても、規則正しい生活リズムと十分な睡眠の確保が強調されます。
選択肢ごとの解説
- 1. てんかんの原因は多岐にわたり、遺伝的要因は一部に過ぎません。特定の遺伝子異常が関与するてんかんもありますが、大多数は原因不明(特発性)か、脳損傷など他の原因(症候性)によるものです。正しくは:てんかんの原因は多岐にわたり、遺伝性てんかんは一部に見られますが、大多数は遺伝性ではありません。選びやすい理由:遺伝的な要素が関わる疾患が多いため、てんかんもそうだと誤解しやすいかもしれません。実際には、遺伝的な素因が発症に影響することはありますが、直接遺伝するケースは限定的です。混同注意:遺伝性疾患全般や、遺伝的素因が発症に関与する他の神経疾患との混同。
- 2. 正解。睡眠不足は脳の興奮性を高め、てんかん発作を誘発する主要な要因の一つとして広く知られています。特に光感受性てんかんや若年性ミオクロニーてんかんなどで顕著です。
- 3. てんかんの発症率は乳幼児期と高齢期に高く、特に高齢者においては脳血管障害や変性疾患などのリスクが増加するため、発症率が再び上昇します。正しくは:てんかんの発症率は乳幼児期と高齢期にピークがあり、高齢者ではむしろ発症率が増加します。選びやすい理由:加齢に伴い特定の疾患のリスクが低下するケースもあるため、一般論として誤解しやすいかもしれません。混同注意:若年層に多い疾患というイメージや、他の神経変性疾患との混同。
- 4. 成人期のてんかんでは、脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、脳炎などの明らかな原因を持つ症候性てんかんの割合が高いです。特発性てんかんは小児期に多く見られます。正しくは:成人において、原因が明らかな症候性てんかんの割合は、原因が特定できない特発性てんかんよりも高いです。選びやすい理由:「てんかん」と聞くと、原因不明というイメージを持つ人もいるため、特発性が多数派だと誤解しやすいかもしれません。混同注意:小児てんかんの特徴や、てんかん全体の統計との混同。
- 5. てんかん発作、特に長時間にわたる重積状態では、脳への酸素供給が不足し、神経細胞が損傷を受けるリスクが高まります。これにより、認知機能障害や運動機能障害などの後遺障害が発生する可能性があり、持続時間との相関が指摘されています。正しくは:てんかん発作の持続時間は、特に長時間にわたる場合、後遺障害の発生リスクと相関します。選びやすい理由:多くの発作は自然に治まり後遺症を残さないため、全てのてんかん発作に当てはまると思いやすいかもしれません。混同注意:一般的な短時間のてんかん発作と、てんかん重積状態のような長時間発作との混同。
国試ポイント
てんかんの基本的な病態生理、誘因、疫学、および成人期てんかんの特徴について正確な知識が問われています。特に、発作誘因や年齢別の発症率、原因の種類(特発性 vs 症候性)に関する理解が重要です。
混同注意
てんかんの「遺伝性」の割合(実際は限定的)と、遺伝的素因の関与。「年齢による発症率の変化」(乳幼児期と高齢期にピーク)と、成人期のみの傾向。特発性と症候性の比率が年齢層によって異なること。
次に同じ論点が出たら
てんかんの具体的な病型ごとの特徴(例:若年性ミオクロニーてんかんの誘因、側頭葉てんかんの症状)や、抗てんかん薬の副作用について問われる可能性があります。
関連知識
てんかん発作の分類、抗てんかん薬の作用機序、てんかん患者の日常生活指導(特に運転免許、就労など)、てんかん重積状態の管理。