炎症と原因の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
放射線による炎症は、高エネルギーが組織に直接作用することで細胞損傷を引き起こすため、物理的要因に分類されます。化学的要因は、特定の化学物質が生体組織と反応して損傷を与える場合に用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 外傷(例えば切り傷や打撲)は、組織に直接的な物理的損傷を与えるため、炎症を引き起こす物理的要因に分類されます。正しくは:正しい組み合わせです。選びやすい理由:一般的な知識で正しいと判断しやすい組み合わせです。混同注意:他の物理的要因と混同することはありません。
- 2. 強い日光(紫外線)に長時間さらされると、皮膚に日焼けという炎症反応が生じます。これは光エネルギーという物理的刺激によるものです。正しくは:正しい組み合わせです。選びやすい理由:日常的に経験する現象であり、正しいと理解しやすいです。混同注意:熱傷や他の物理的刺激による炎症と混同する可能性がありますが、分類としては適切です。
- 3. 寄生虫(例:回虫、マラリア原虫)が体内に侵入すると、その異物や代謝産物に対して免疫反応が起こり、炎症が生じます。これらは生きた病原体であるため、生物学的な要因に分類されます。正しくは:正しい組み合わせです。選びやすい理由:感染症の基本的な知識であり、正しいと判断しやすいです。混同注意:細菌やウイルスといった他の生物学的要因と混同することはありません。
- 4. 正解。放射線(X線、γ線など)は、細胞内のDNAや他の分子に直接的なエネルギーを与えて損傷を引き起こし、炎症を誘発します。これは物理的なエネルギーの作用であり、化学的要因ではありません。正しくは:放射線は「物理的な要因」に分類されます。選びやすい理由:放射線による生体への影響は複雑であり、化学変化も伴うため、化学的要因と誤解する可能性があります。特に、DNA損傷が化学反応の引き金となるため、混同しやすいです。混同注意:放射線の影響を、化学物質による細胞毒性や、熱傷などの物理的要因と混同しやすいです。
- 5. アルカリ性の物質(例:水酸化ナトリウム)が組織に接触すると、タンパク質の変性や組織の融解性壊死を引き起こし、強い炎症反応が生じます。これは物質の化学的性質による作用であるため、化学的要因に分類されます。正しくは:正しい組み合わせです。選びやすい理由:化学物質による炎症は理解しやすく、正しいと判断しやすいです。混同注意:酸性物質による炎症も同様に化学的要因であり、これらと混同することはありません。
国試ポイント
炎症の原因を物理的、化学的、生物学的要因に正しく分類できるかを問う問題です。特に、放射線の分類について正確な知識が求められます。
混同注意
放射線の作用がDNAの化学的変化を誘発することから、化学的要因と誤解しやすい。また、熱傷のような物理的要因と混同されることもある。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、物理的要因(熱、寒冷、外傷、放射線、電気、光など)、化学的要因(酸、アルカリ、毒素、アレルゲンなど)、生物学的要因(細菌、ウイルス、真菌、寄生虫など)のそれぞれの具体例とそれが引き起こす炎症の種類を正しく結びつけられるかに着目する。
関連知識
炎症の五大兆候(発赤、熱感、腫脹、疼痛、機能障害)、炎症性メディエーターの種類とその作用、炎症の病理生理学、様々な病因による炎症性疾患(例:熱傷、化学熱傷、放射線皮膚炎、感染症)。