一次性の変形性関節症にみられるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
Bouchard結節とHeberden結節は、いずれも原因が特定できない一次性変形性関節症において、それぞれPIP関節とDIP関節に発生する特徴的な骨棘形成を伴う結節性病変です。これらは加齢や遺伝的素因が関与すると考えられています。一方、ボタン穴変形とスワンネック変形は関節リウマチに特有の変形であり、Charcot関節は神経障害に起因する関節症です。
選択肢ごとの解説
- 1. ボタン穴変形は関節リウマチでDIP関節に見られる変形であり、一次性変形性関節症の典型的な特徴ではありません。正しくは:一次性変形性関節症では、関節の軟骨の摩耗と骨棘形成が主徴です。選びやすい理由:手の指の変形であるため、他の選択肢と混同しやすいかもしれません。混同注意:関節リウマチに伴う変形と混同しやすいです。
- 2. Charcot関節(シャルコー関節)は、糖尿病性神経障害や脊髄損傷など、関節の知覚・固有受容感覚が障害されることで生じる神経原性関節症です。一次性変形性関節症とは原因が異なります。正しくは:一次性変形性関節症は、特定の原因がなく加齢や機械的ストレスが複合的に関与して発症します。選びやすい理由:関節の変形という共通点があるため、広義の変形性関節症と誤解しやすいかもしれません。混同注意:神経障害に起因する関節症と混同しやすいです。
- 3. 正解。Bouchard結節(ブシャール結節)は、一次性変形性関節症において、PIP関節(近位指節間関節)に生じる骨棘性の硬結で、変形性関節症の代表的な兆候の一つです。
- 4. 正解。Heberden結節(ヘバーデン結節)は、一次性変形性関節症において、DIP関節(遠位指節間関節)に生じる骨棘性の硬結で、特に女性に多く見られる変形性関節症の代表的な兆候の一つです。
- 5. スワンネック変形は関節リウマチでDIP関節の過伸展とPIP関節の屈曲拘縮を特徴とする変形であり、一次性変形性関節症の典型的な特徴ではありません。正しくは:一次性変形性関節症は、関節軟骨の変性と骨棘形成が主な病態です。選びやすい理由:手の指の変形であるため、他の選択肢と混同しやすいかもしれません。混同注意:関節リウマチに伴う変形と混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、一次性変形性関節症と他の関節疾患(特にリウマチ性疾患や神経原性関節症)による関節変形との鑑別知識を問うものです。指の関節に見られる特徴的な変形の名称とその疾患との関連性を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
ボタン穴変形、スワンネック変形(関節リウマチ)、Charcot関節(神経原性関節症)と混同しやすい。これらの変形がどの疾患に特徴的であるかを明確に区別する知識が求められる。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合は、一次性変形性関節症の好発部位や画像所見、あるいは他の関節疾患の具体的な変形(例: Z変形、尺側偏位)とそれらを引き起こす疾患との対応を問う問題が出題される可能性があります。
関連知識
一次性変形性関節症の好発部位(指のDIP、PIP、母指CM関節、股関節、膝関節、脊椎など)、画像所見(関節裂隙狭小化、骨硬化、骨棘形成、関節内遊離体)、症状(荷重時痛、開始時痛、可動域制限、morning stiffnessの短さ)。関節リウマチにおける代表的な手足の変形(尺側偏位、Z字変形、外反母趾など)。