脊髄について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
体性感覚の一次ニューロンの細胞体は、感覚情報を受け取った後、脊髄に侵入する前に後根神経節に集まっています。これは感覚伝導路の基本的な出発点です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。体性感覚(触覚、圧覚、振動覚、深部感覚、温痛覚など)の情報を末梢から中枢へ伝える一次ニューロン(感覚神経細胞)の細胞体は、脊髄から出る後根の途中に位置する後根神経節(脊髄神経節)に存在します。これは基本的な神経解剖学の知識です。
- 2. 白質はその名の通り、ミエリン鞘を持つ有髄神経線維(軸索)が多数集まって白く見える部分であり、主に神経線維が走行しています。神経細胞の細胞体が多く集まるのは灰白質です。正しくは:白質は、そのほとんどが神経線維(軸索)で構成されています。選びやすい理由:「神経」という言葉から、神経細胞全体を連想し、細胞体も含むと考えてしまう可能性があります。混同注意:灰白質と白質の構成要素(細胞体と神経線維)が混同されやすいです。
- 3. 脊髄の運動神経細胞(α運動ニューロンなど)の細胞体は、主に脊髄の灰白質の前角に存在し、そこから末梢へ運動指令を送ります。後角は主に感覚神経のシナプス部位です。正しくは:運動神経細胞は、脊髄の前角に存在します。選びやすい理由:脊髄のどの部位にどの細胞があるか曖昧な場合、選択肢の提示された角を鵜呑みにしてしまうかもしれません。混同注意:脊髄の灰白質における前角と後角の機能的役割(運動と感覚)が混同されやすいです。
- 4. 深部感覚(位置覚、振動覚、識別覚など)は、後索・内側毛帯路を通って上行します。前索を上行するのは、主に粗大触覚や圧覚の一部、または温痛覚の一部です。正しくは:深部感覚は後索を上行します。選びやすい理由:脊髄の感覚路の走行は複雑で、前索と後索の区別が曖昧な場合に選びやすいです。混同注意:脊髄の感覚路(特に後索路、脊髄視床路の前索・側索)の走行と伝達する感覚の種類が混同されやすいです。
- 5. 温痛覚は、脊髄の側索に位置する外側脊髄視床路を主に上行します。後索を上行するのは深部感覚や識別触覚などです。正しくは:温痛覚は側索を上行します。選びやすい理由:感覚路全体の知識が不確かな場合、どの感覚がどの索を通るか混乱しやすいため、選択肢の提示を安易に受け入れてしまうことがあります。混同注意:脊髄の感覚路(特に後索路と脊髄視床路)で伝わる感覚の種類と、それぞれの走行部位が混同されやすいです。
国試ポイント
本問題は、脊髄の基本的な解剖学(灰白質/白質の構成要素、各角の機能)と、感覚伝導路の初期段階(一次ニューロンの細胞体の位置、主要な感覚路の走行)に関する正確な知識を問うています。特に、脊髄の前後角の機能分化と、後根神経節の役割が重要です。
混同注意
脊髄の灰白質と白質の構成、前角と後角の機能、主要な感覚伝導路(後索路、脊髄視床路)の伝達感覚と走行部位は、頻繁に混同されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、脊髄の断面図を見て、各部位(灰白質、白質、前角、後角、側角、前索、側索、後索)の名称、そこに存在する主要な神経細胞(運動ニューロン、介在ニューロンなど)、および通過する主要な神経路(感覚路、運動路)の種類と、それぞれが伝達する情報を具体的に答えられるかを確認すると良いでしょう。特に、一次ニューロンの細胞体位置は感覚路の理解の基本です。
関連知識
脊髄の神経解剖、感覚伝導路(後索・内側毛帯路、脊髄視床路)、運動伝導路(錐体路、錐体外路)、神経細胞の種類と機能。