作業活動の分析で誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
作業活動分析は、特定の活動そのものが持つ特性(例:必要な技能、道具、工程、所要時間、環境要素など)を客観的に分解・記述するものです。一方、「作業耐久性」は、その活動を行う個人の身体能力や持続力に関わる概念であり、活動自体の分析内容には含まれません。個人の耐久性は、身体機能評価などのアセスメントによって評価されるべき事項です。
選択肢ごとの解説
- 1. 作業活動分析の重要な目的の一つは、活動に必要な技能(例:運動機能、認知機能、社会性など)を特定することです。これは活動を段階的に分解し、各段階で求められる能力を洗い出すプロセスに含まれます。正しくは:これは作業活動分析の正しい目的の一つです。選びやすい理由:一見すると正しい記述に見えるため、誤りとは判断しにくいかもしれません。混同注意:『作業活動分析』と『評価(アセスメント)』の区別が曖昧な場合、その活動が個人の能力に合致しているかを評価する側面と混同する可能性があります。
- 2. 作業活動分析では、どのような道具、材料、設備などがその活動を構成するために必要であるかを詳細に記述します。これは活動の実行可能性や安全性を検討する上で不可欠な情報です。正しくは:これは作業活動分析の正しい目的の一つです。選びやすい理由:活動を具体的にイメージする上で、道具の把握は直感的で正しいと判断しやすいです。混同注意:道具だけでなく、環境や空間、材料なども分析対象であることを忘れがちですが、道具はその一部であり、分析対象であることに変わりはありません。
- 3. 正解。作業活動分析は、活動そのものの特性を客観的に分解・記述する手法であり、特定の個人がその活動をどれくらいの時間、どれくらいの強度で継続できるか(作業耐久性)を評価するものではありません。個人の耐久性は、身体機能評価などで測定されるものであり、活動そのものの分析内容とは異なります。正しくは:作業活動分析は、活動そのものの特性を分解・記述するものであり、個人の身体的な耐久性(作業耐久性)を示すものではありません。選びやすい理由:作業療法士が利用者の耐久性を評価することはあるため、その文脈と混同し、活動分析の一部であると誤解しやすいです。混同注意:『活動分析』と『利用者個人の評価(アセスメント)』を混同していると、耐久性も分析対象と誤解する可能性があります。活動分析は「活動」に焦点を当て、評価は「人」に焦点を当てます。
- 4. 作業活動分析の基本的な手法として、作業を構成する各工程やステップに分解し、それぞれの内容を詳細に記述することが挙げられます。これにより、活動の構造や複雑さを明確に把握できます。正しくは:これは作業活動分析の正しい目的の一つです。選びやすい理由:作業を段階的に見ることは、活動の理解に不可欠であり、正しい記述だと判断しやすいです。混同注意:活動分析の目的を理解していれば、これは最も基本的な分析方法であるため、正答と判断しやすいでしょう。
- 5. 作業活動分析では、その活動を遂行するために一般的にどのくらいの時間が必要かを示すことがあります。これは、時間的な制約や活動の難易度を評価する上で重要な情報です。正しくは:これは作業活動分析の正しい目的の一つです。選びやすい理由:現実の作業では時間が重要な要素であるため、正しいと判断しやすいです。混同注意:『所要時間』は活動の客観的情報であり、個人の『作業効率』や『作業速度』とは異なる点に注意が必要です。活動分析で示すのは前者です。
国試ポイント
作業活動分析の基本的な定義と、それが「活動そのもの」を対象とするのか、「個人の能力」を対象とするのかの区別を正確に理解しているかが問われる問題です。活動分析で扱う情報と、アセスメントで扱う情報を混同しないことが重要です。
混同注意
作業活動分析と、利用者の能力評価(アセスメント)の範囲。
次に同じ論点が出たら
この論点が出た場合、作業活動分析の具体的な手順や、個別の作業活動(例:入浴、食事、調理など)について、どのような情報が分析項目に含まれるか、含まれないかを見極める問題が出題される可能性があります。また、活動分析の結果をどのように治療計画に活かすか、といった応用的な視点も確認しておくと良いでしょう。
関連知識
作業活動分析の目的、分析の視点(物理的側面、認知的側面、社会的側面など)、分析項目(例:対象者、目的、必要な物品、工程、所要時間、環境、安全性など)。