Parkinson病においてADLは自立で労働が制限されるときのHoehn & Yahrの重症度分類ステージはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
Hoehn & Yahrの重症度分類は、パーキンソン病の進行度を評価するための指標です。ステージIIIは、両側性の症状が認められ、姿勢反射障害も明らかになるものの、日常生活動作(ADL)は自立して行える段階を指します。しかし、バランス機能の低下や動作の緩慢さ、転倒リスクの増加などから、労働やより複雑な活動への参加が制限されることが多いです。この特徴が、設問の「ADLは自立で労働が制限される」という状況に最も適切に該当します。
選択肢ごとの解説
- 1. Hoehn & YahrステージIは、片側性の症状のみで、日常生活動作(ADL)や労働に支障がない状態を指します。設問の「ADLは自立で労働が制限される」という状態には当てはまりません。正しくは:症状が片側性のみで、ADLおよび労働に制限がない状態。選びやすい理由:軽度の症状である点では一致するが、労働制限がある点が異なる。混同注意:症状の軽重と日常生活への影響の程度を混同しやすい。
- 2. Hoehn & YahrステージIIは、両側性の症状が見られるものの、姿勢反射障害は認められず、日常生活動作(ADL)に軽度の障害があるか、労働にはまだ従事できる段階を指します。設問の「労働が制限される」という状態とは異なります。正しくは:症状が両側性で、姿勢反射障害がなく、ADLに軽度支障があるか、労働が可能である状態。選びやすい理由:ADLに軽度障害が見られる点では近いが、労働制限の有無が異なる。混同注意:両側性の症状が出現する段階と、ADL・労働への影響度合いを混同しやすい。
- 3. 正解。Hoehn & YahrステージIIIは、両側性の症状があり、姿勢反射障害が認められるものの、介助なしで日常生活動作(ADL)は自立して行える状態を指します。しかし、この段階ではバランス機能の低下や動作の緩慢さにより、労働や複雑な活動に支障が生じることが多いです。設問の「ADLは自立で労働が制限される」という状態に最も合致します。正しくは:両側性症状があり、姿勢反射障害も認められるが、ADLは自立している状態。選びやすい理由:ADL自立がキーワードだが、他のステージの定義との混同に注意。混同注意:ADL自立と労働制限の組み合わせがこのステージの決定的な特徴。
- 4. Hoehn & YahrステージIVは、重度の症状を呈し、日常生活動作(ADL)に著しい介助が必要な状態を指します。歩行や起立は可能ですが、日常生活の多くの場面で介助が不可欠です。設問の「ADLは自立」という条件とは大きく異なります。正しくは:重度の障害があり、日常生活の多くの場面で介助が必要な状態。選びやすい理由:病状が進行している点では一致するが、ADLの自立度が大きく異なる。混同注意:ADLの自立度が重要な判断基準となる。
- 5. Hoehn & YahrステージVは、車椅子での生活や寝たきりとなり、日常生活動作(ADL)のほぼ全てにおいて全介助を要する末期的な状態を指します。設問の「ADLは自立」という条件とは全く異なります。正しくは:車椅子または寝たきりで、ほぼ全てのADLで全介助が必要な状態。選びやすい理由:最も重症な段階であるため、他の選択肢と容易に区別できる。混同注意:ADLが完全に自立できない状態と明確に区別する。
国試ポイント
Hoehn & Yahrの重症度分類は、パーキンソン病の病態把握とリハビリテーション計画立案に不可欠な知識です。各ステージの定義、特に症状の左右差、姿勢反射障害の有無、ADLおよび労働への影響を正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
Hoehn & Yahr分類とUPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)などの他の評価尺度との違いを明確に理解すること。また、各ステージの具体的な症状とADLへの影響を混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
この分類に基づき、患者さんの現在の状態に応じた最適なリハビリテーションプログラムを立案し、生活指導や社会参加支援を行うことが求められます。
関連知識
Hoehn & Yahr分類は、以下の基準に基づいています。ステージI:片側性症状のみ、ADL・労働制限なし。ステージII:両側性症状、姿勢反射障害なし、ADL軽度支障、労働可能。ステージIII:両側性症状、姿勢反射障害あり、ADL自立、労働制限。ステージIV:重度障害、ADLに著しい介助が必要。ステージV:車椅子または寝たきり、全介助。この分類は、治療効果の判定や予後の予測にも用いられます。