門脈に流入する血管はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第60回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
門脈は、消化管(胃、小腸、大腸の一部)、脾臓、膵臓などからの血液を集めて肝臓に送る特殊な静脈です。脾静脈は脾臓からの血液を集め、上腸間膜静脈と合流して門脈を形成します。したがって、脾静脈は門脈に流入する主要な血管の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 肝静脈は、肝臓で代謝された血液を肝臓から下大静脈へと運ぶ血管であり、門脈に流入する側ではありません。正しくは:肝静脈は、肝臓から血液を下大静脈へ送ります。選びやすい理由:「肝」という名称から肝臓に関連する血管であることはわかるため、門脈と関連があるように錯覚するかもしれません。混同注意:門脈と肝静脈は、いずれも肝臓に関連する主要な血管ですが、血液の流れの方向が全く異なります。門脈は肝臓へ、肝静脈は肝臓から流れます。
- 2. 奇静脈は、体幹後壁の血液を集め、上大静脈系に合流する血管であり、門脈系とは直接の接続がありません。正しくは:奇静脈は、上大静脈系へと血液を運びます。選びやすい理由:「奇」という漢字から特殊な血管に見えるかもしれませんが、門脈系とは別の静脈系です。混同注意:門脈系と体幹の静脈系(上大静脈系、下大静脈系)の構造を混同することがあります。
- 3. 腎静脈は、腎臓からの血液を下大静脈へと送る血管であり、門脈系には繋がりません。正しくは:腎静脈は、腎臓から血液を下大静脈へ送ります。選びやすい理由:内臓の血管であるため、門脈系の一部だと誤解する可能性があります。混同注意:門脈系は消化管や脾臓からの血液を集める特殊な静脈系であり、腎臓からの血液は直接下大静脈系に合流します。
- 4. 正解。脾静脈は、脾臓からの血液を集め、上腸間膜静脈と合流して門脈を形成する主要な血管の一つです。正しくは:この選択肢は正しいです。
- 5. 総腸骨静脈は、下肢や骨盤からの血液を集めて下大静脈を形成する血管であり、門脈系とは無関係です。正しくは:総腸骨静脈は、下肢や骨盤から血液を下大静脈へ送ります。選びやすい理由:体の比較的大きな静脈であるため、主要な血管系の一つとして門脈系と関連があるように感じるかもしれません。混同注意:門脈系は消化器系の血液を集める特殊なルートであり、全身の体性静脈系(下大静脈系)とは明確に区別されます。
国試ポイント
門脈系の解剖学的構造と、それに流入する主要な血管を正確に理解しているかを問う問題です。門脈系と体循環系の静脈路の区別が重要になります。
混同注意
肝静脈と門脈の役割(肝臓への流入と肝臓からの流出)を混同しやすい。また、内臓の血管だからといって全てが門脈系に属するわけではない点も注意が必要です(例:腎静脈)。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、門脈を形成する他の血管(上腸間膜静脈、下腸間膜静脈)や、門脈圧亢進症時の側副血行路(食道静脈瘤、腹壁静脈怒張など)が問われる可能性があります。
関連知識
門脈の構成血管(上腸間膜静脈、下腸間膜静脈、脾静脈)、門脈圧亢進症、門脈・体循環シャント(portacaval shunt)など、関連する病態生理学的知識も重要です。