ASIAの評価法における脊髄の髄節とその感覚支配領域検査ポイントの組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ASIAの評価法において、脊髄損傷の感覚レベルを正確に判定するために、各デルマトームに対応する特定の検査ポイントが定められています。T4髄節の感覚支配領域は乳頭レベルであり、これは国際的に標準化された検査ポイントの一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. C5の主要な感覚支配領域は鎖骨上窩ではなく、肘の屈曲部に相当する外側上腕部です。鎖骨上窩はC3-C4の領域に近いです。正しくは:C5の検査ポイントは、外側上腕部の最も遠位にある三角筋の起始停止部あたりです。選びやすい理由:鎖骨は頸部や上肢と関連が深く、C5の近傍にあるため混同しやすいかもしれません。混同注意:C3-C4のデルマトーム(頸部、肩上部)とC5のデルマトーム(外側上腕部)
- 2. 正解。T4髄節は、胸部の乳頭レベルの感覚を支配しています。これはASIAの感覚レベル評価における重要なランドマークです。正しくは:この組み合わせは正しいです。選びやすい理由:正しい組み合わせなので、選択肢として自然です。
- 3. 臍の周囲の感覚を支配するのは主にT10髄節です。T12は鼠径部の上縁、あるいは股関節屈筋の感覚支配と関連します。正しくは:臍の検査ポイントはT10です。T12は鼠径部の上縁を検査ポイントとします。選びやすい理由:T10とT12が近く、腹部の感覚支配として一括りに考えてしまうかもしれません。混同注意:T10のデルマトーム(臍部)とT12のデルマトーム(鼠径部上縁)
- 4. 鼠径靱帯はL1の感覚支配領域に相当します。L3は膝の内側顆の感覚を支配します。正しくは:L3の検査ポイントは、膝の内側顆上部の内転筋に沿った部分です。鼠径靱帯はL1の検査ポイントです。選びやすい理由:下肢の付け根部分として、近い髄節であるL1とL3を混同しやすいかもしれません。混同注意:L1のデルマトーム(鼠径部、大腿近位内側)とL3のデルマトーム(大腿遠位内側、膝内側)
- 5. S4は会陰部や肛門周囲の感覚を支配します。膝窩(膝の後ろ)はS2の感覚支配領域に相当します。正しくは:S4の検査ポイントは会陰部または肛門周囲です。膝窩はS2の検査ポイントです。選びやすい理由:下肢の遠位にあるため、S髄節と関連があるという点で漠然としたつながりを感じるかもしれませんが、具体的な部位は異なります。混同注意:S2のデルマトーム(膝窩、下腿後面)とS4-S5のデルマトーム(会陰部)
国試ポイント
この問題は、脊髄損傷の国際基準であるASIA(American Spinal Injury Association)評価法における、主要な髄節ごとの感覚支配領域(デルマトーム)とその検査ポイントに関する知識を問うものです。基本的なランドマークを正確に覚えているかがポイントになります。
混同注意
各髄節のデルマトームが隣接しているため、特に体幹部や下肢のデルマトームにおいて、近接する髄節の支配領域を混同しやすい。例えば、T10(臍)とT12(鼠径上縁)、L1(鼠径靱帯)とL3(膝内側)などが挙げられます。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、感覚検査ポイントだけでなく、主要なキーマッスルとその筋力評価(MMT)のポイントについても確認が必要です。特に頸髄レベルのC5-C8、腰髄レベルのL2-S1のキーマッスルは重要です。
関連知識
ASIA機能分類、完全脊髄損傷と不完全脊髄損傷の定義、キーマッスルの機能と髄節支配、軽触覚と痛覚の評価方法、肛門周囲の感覚(S4-S5)の重要性。