左肺の内側面に接するのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
大動脈弓は心臓から上行大動脈として始まり、左側に大きくカーブを描いて下行大動脈へと続く重要な血管です。この大動脈弓とその直後に続く下行大動脈の一部は、左肺の内側面(特に左肺上葉の後方や下葉の上部)に密接に接しており、解剖学的に特徴的な圧痕を形成します。これは、左肺の縦隔面を構成する主要な構造の一つとして知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 気管は縦隔の中央よりやや右寄りに位置し、主に右肺の内側面と接する部分が多いです。左肺の内側面には直接広く接する構造ではありません。正しくは:主に右肺の内側面(縦隔面)に接します。選びやすい理由:呼吸器系の中心的な構造であるため、肺と密接に関連していると思われがちですが、その位置関係は左右で異なります。混同注意:肺門や主気管支と気管本体の位置関係、および左右の肺への偏り。
- 2. 横隔膜は肺の下面(横隔面)と接しています。問題文は内側面(縦隔面)に接するものを問うているため、誤りです。正しくは:肺の下面(横隔面)に接します。選びやすい理由:肺を支持する重要な構造であるため、肺の一部と接していることは正しいですが、接する面が異なります。混同注意:肺の各面(横隔面、縦隔面、肋骨面)の区別。
- 3. 奇静脈は右胸腔に存在する大きな静脈で、主に右肺の内側面(縦隔面)に接しています。左肺とは直接接していません。正しくは:右肺の内側面(縦隔面)に接します。選びやすい理由:縦隔内の主要な血管であり、肺に近い位置にあるため、誤って選択しやすいかもしれません。混同注意:奇静脈が右側、半奇静脈が左側に位置することと、それぞれの肺との関係。
- 4. 上大静脈は右心房に血液を還流する主要な静脈であり、右胸腔に位置するため、主に右肺の内側面(縦隔面)に接しています。左肺とは接していません。正しくは:右肺の内側面(縦隔面)に接します。選びやすい理由:心臓や大血管と関連する重要な構造であるため、肺との関連を想像しやすいかもしれません。混同注意:心臓の位置がやや左寄りであることと、それに伴う上大静脈の位置関係。
- 5. 正解。大動脈弓は心臓から出て左上方にカーブし、下行大動脈へと移行します。この大動脈弓や下行大動脈の初期部分は、左肺の内側面(縦隔面)に深く接しており、「大動脈圧痕」としてその跡が残るほどです。
国試ポイント
この問題は、胸腔内の臓器、特に左右の肺の縦隔面(内側面)に接する主要な血管や気道などの構造に関する解剖学的知識を問うものです。左右の肺で接する構造が異なる点を正確に理解しているかが鍵となります。
混同注意
右肺の縦隔面と左肺の縦隔面に接する構造の混同。特に、奇静脈、上大静脈、気管は主に右肺に接し、大動脈弓や下行大動脈は主に左肺に接するという左右差が重要です。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出題される場合は、右肺の内側面に接する構造、あるいは食道や心臓が両肺にどのように接するか、または特定の肺葉や区域と特定の構造との位置関係を問う可能性があります。
関連知識
縦隔の区分(上縦隔、下縦隔の前部・中部・後部)、およびそれぞれの区分に存在する臓器。肺の各面(肋骨面、横隔面、縦隔面)の解剖学的特徴。心臓、大血管、気管、食道、胸管、神経(迷走神経、横隔神経など)の胸腔内における位置関係。