評価法の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
選択肢2のPGCモラール・スケールは、高齢者の士気を評価するための尺度であり、面接形式で実施されることで知られています。選択肢3のSF-36は、健康関連QOLを測定する国際的にも広く用いられる汎用的な尺度です。これらの説明はそれぞれの評価法について正確です。一方、選択肢1のEuroQolは通常5項目評価ですが、文言の曖昧さが誤答の理由です。選択肢4の役割チェックリストは10の主要な役割について評価するものであり、20ではありません。選択肢5の老研式活動能力指標は、手段的自立、知的能動性に加え、社会とのつながりの3因子で構成されています。
選択肢ごとの解説
- 1. EuroQol(EQ-5D)は、移動の程度、身の回りの管理、ふだんの活動、痛み/不快感、不安/ふさぎ込みの5つの項目で評価します。2つではありません。
- 2. 正解。PGCモラール・スケールは高齢者の主観的幸福感(モラール)を評価する尺度で、各質問に肯定・否定の2択で回答する2件法を基本とします。
- 3. 正解。SF-36(Medical Outcomes Study 36-Item Short-Form Health Survey)は、健康関連QOL(Health-Related Quality of Life: HRQOL)を多角的に評価する汎用的な質問票です。
- 4. 役割チェックリストは、主要な10の役割について、その実施状況(過去・現在・未来)と価値を評価するものです。20の役割ではありません。正しくは:役割チェックリストは、主要な10の役割について、その実施状況(過去・現在・未来)と価値を評価するものです。選びやすい理由:多くの評価尺度で項目数が多数あるため、20という数字がそれほど違和感なく感じられる可能性があります。混同注意:他の多項目評価尺度との混同や、単に項目数が多いという印象で誤って選択しがちです。
- 5. 老研式活動能力指標(TMIG版)は、手段的自立、知的能動性、社会とのつながりの3つの因子で構成されています。手段的自立と知的能動性だけでは不完全です。正しくは:老研式活動能力指標は、手段的自立、知的能動性、社会とのつながりの3つの因子で構成されています。選びやすい理由:手段的自立と知的能動性は、高齢者の活動能力を測る上で重要な要素であるため、これらだけで構成されていると誤解しやすいです。混同注意:長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)など、他の高齢者向け評価尺度と混同したり、活動能力の主要な側面を挙げているため、これで全てだと勘違いしたりすることがあります。
国試ポイント
作業療法士国家試験では、様々な評価尺度の名称、目的、評価項目数、実施方法、主要な構成因子など、基本的な知識が問われます。特に、どの評価が何を測定するのか、特徴的な項目や因子は何かを正確に覚えているかが重要です。具体的な数字や構成要素の数、実施形式が問われることが多く、細部の知識まで求められます。
混同注意
各評価尺度の名前が似ていたり、複数の評価尺度が同じような領域(例:QOL、高齢者の能力)を扱っていたりするため、それぞれの特徴を正確に把握していないと混同しやすいです。特に、項目数や因子数は正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
この論点について次回出題された場合、評価尺度の具体的な質問内容や、各尺度がカバーする生活機能領域、対象となる疾患や状態に特化した評価尺度の知識が問われる可能性があります。また、評価結果の解釈や、それを作業療法計画にどう繋げるかといった応用問題も考えられます。
関連知識
国際生活機能分類(ICF)の概念、ADL/IADL評価、高齢者評価全般(MMSE、HDS-R、FIM、Barthel Indexなど)、QOL評価全般(WHOQOL-26など)、作業療法における役割評価の重要性。