感覚検査で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
振動覚検査は、音叉を用いて骨伝導で振動刺激を伝達させることで、振動の有無や持続時間を評価します。骨突出部は振動が伝わりやすいため、標準的な検査部位とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 温度覚検査では、通常2点式の冷温覚刺激装置や温水・冷水入りの試験管などを使用し、より正確な温度刺激を与えます。氷は温度が低すぎる、かつ正確な温度管理が難しい場合があります。正しくは:温度覚検査では、温覚と冷覚をそれぞれ測定するために、約40℃と約25℃(または約5℃)の試験管などを使用します。選びやすい理由:冷たい刺激の代表として氷を連想しやすいため、選択肢として魅力的です。しかし、一般的な臨床での標準的な方法とは異なります。混同注意:冷覚検査と混同しやすいですが、氷は標準的な検査器具ではありません。
- 2. 痛覚検査では、ピンや針の先端を皮膚に垂直に軽く当てて、鋭い痛みを感じるかどうかを確認します。皮膚をこすると、痛みだけでなく触覚も同時に刺激され、どちらの感覚を評価しているのかが不明確になります。正しくは:痛覚検査は、ピンや針の先端を皮膚に垂直に軽く当て、鋭い痛みを感じるかを確かめます。選びやすい理由:ピンを使うという部分で「痛覚」を連想させますが、「こする」という動作が誤りです。混同注意:触覚検査(軽擦法など)と混同しやすいですが、痛覚検査では皮膚の表層を傷つけないよう注意しつつ、圧を加えて刺激します。
- 3. 立体識別覚(実体覚)は、目隠しした状態で手で触った物体の形や大きさを識別する能力を評価します。鈴は音を出す物体であり、主に聴覚や音に対する識別を評価することになってしまいます。正しくは:立体識別覚検査には、鍵、コイン、クリップなどの、よく知られた日常品で、形が識別しやすいものを使用します。選びやすい理由:手のひらに置く物体という点で、何らかの感覚検査に用いられる物資として誤解を招く可能性があります。混同注意:聴覚の検査や、振動覚の検査(鈴の振動を利用する場合もあるが、主な目的は立体識別ではない)と混同しやすいです。
- 4. 位置覚(関節運動覚)検査では、被験者の目を閉じた状態で、検査者が肢体の一部(指や関節)をゆっくりと動かし、その動きの方向や最終的な位置を被験者に答えさせます。指の腹と爪をつまむと、皮膚感覚や圧覚も強く刺激され、純粋な位置覚の評価が難しくなります。正しくは:位置覚検査は、指や関節の両側を軽く持ち、皮膚への刺激を最小限に抑えつつ、関節をゆっくり動かして、その動きの方向や位置を認識できるかを評価します。選びやすい理由:指を動かすという点で位置覚と関連するように見えますが、つまむ部位が不適切です。混同注意:触覚や圧覚と混同しやすいです。位置覚を評価する際は、皮膚感覚の影響を避けることが重要です。
- 5. 正解。振動覚検査では、振動する音叉を脛骨の内顆や肘頭などの骨突出部に当てることで、骨を介して振動が伝わる感覚を評価します。これは標準的な検査方法です。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:正しい記述のため、他の選択肢が誤りと分かれば選びやすいです。混同注意:特に混同しやすいものはありませんが、音叉を他の感覚検査(聴覚検査など)と結びつけて誤解する可能性はあります。
国試ポイント
感覚検査の種類とそれぞれの正しい実施方法、使用する物品について、正確な知識が問われています。特に、特定の感覚を評価するための適切な刺激方法と検査部位を理解しているかが重要です。
混同注意
各感覚検査(触覚、痛覚、温度覚、位置覚、振動覚、立体識別覚など)の名称と、その検査で用いる器具や方法が混同しやすいです。例えば、痛覚と触覚の刺激方法の違いや、位置覚と他の深部感覚との区別が曖昧になりがちです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の深部感覚(運動覚、識別覚など)の検査方法や、表在感覚(触覚、痛覚、温度覚)のより詳細な評価方法(例:2点識別覚、皮膚描画覚)について問われる可能性があります。また、これらの感覚障害が原因となる疾患と関連付けた問題も予想されます。
関連知識
感覚検査の原理、使用する検査器具とその特性(例:音叉の周波数)、検査の際の注意点(例:皮膚刺激の最小化、視覚情報の遮断)、評価結果の解釈と臨床的意義。