Parkinson病について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
パーキンソン病の多くの症例は原因不明の特発性(孤発性)であり、全患者の約90%を占めると言われています。遺伝的要因が関与する家族性のケースは約5-10%に過ぎません。このため、孤発性の症例が家族性症例よりも多いという選択肢3が正しい記述となります。
選択肢ごとの解説
- 1. パーキンソン病と喫煙の関連については、喫煙者に少ないという逆相関の報告が複数あり、発症リスクを低下させる可能性が示唆されています。したがって、「多い」というのは誤りです。正しくは:喫煙者に少ない傾向がある。選びやすい理由:病気の発症リスクに関する一般論として、喫煙が多くの病気の原因となるため、誤って正しいと判断してしまう可能性があります。混同注意:他の生活習慣病や癌など、喫煙がリスク因子となる多くの疾患との混同。
- 2. パーキンソン病は、ドーパミン神経細胞の変性・脱落によって徐々に進行する慢性進行性の神経変性疾患であり、多発性硬化症のように再発と寛解を繰り返す病態ではありません。正しくは:徐々に進行する慢性進行性の疾患である。選びやすい理由:神経疾患の中には多発性硬化症のように再発寛解を繰り返すものもあるため、知識が曖昧だと誤って選択するかもしれません。混同注意:多発性硬化症などの再発寛解型の神経疾患との混同。
- 3. 正解。パーキンソン病のほとんどの症例は孤発性(特発性)であり、遺伝的要因が明確な家族性パーキンソン病は約5〜10%と少数です。そのため、孤発性症例が家族性症例より多いという記述は正しいです。
- 4. パーキンソン病の主な発症年齢は50歳代後半から60歳代に多く、高齢になるほど有病率が増加します。30〜40歳代での発症は若年性パーキンソン病と呼ばれ、全体の約5〜10%と少数です。正しくは:主に50歳代後半から60歳代での発症が最多である。選びやすい理由:若年性パーキンソン病という言葉を知っていると、それが多数派であると誤解する可能性があります。混同注意:若年性パーキンソン病の存在と、その頻度に関する知識の混同。
- 5. 日本のアルツハイマー病の有病率は約4〜5%(65歳以上)と非常に高く、高齢化とともに増加しています。一方、パーキンソン病の有病率は一般的に0.1〜0.2%程度(65歳以上で1%程度)であり、アルツハイマー病の有病率の方が明らかに高いです。正しくは:我が国の有病率は、アルツハイマー病より少ない。選びやすい理由:どちらも主要な神経変性疾患であるため、有病率の比較で迷うことがありますが、アルツハイマー病の有病率がはるかに高いという認識が不足していると誤って選択することがあります。混同注意:主要な神経変性疾患の有病率に関する定量的知識の混同。
国試ポイント
パーキンソン病の疫学、特に発症形式(孤発性・家族性)、発症年齢、喫煙との関連、病態の進行様式、および他の主要な神経疾患との有病率の比較に関する正確な知識を問う問題です。
混同注意
他の神経変性疾患(例:アルツハイマー病、多発性硬化症)の疫学的特徴や病態進行と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、パーキンソン病の疫学データ(発症年齢、性差、地域差)、遺伝形式、および他の神経疾患との鑑別点を詳細に確認する必要があります。特に、疫学における「〜に多い/少ない」といった定性的な表現は、正確な知識が求められるポイントです。
関連知識
パーキンソン病の概念(神経変性疾患)、主要症状(振戦、固縮、無動、姿勢反射障害)、病理(黒質のドーパミン作動性ニューロンの変性脱落、レビー小体の出現)、治療(L-DOPA製剤、ドーパミンアゴニスト、リハビリテーション)。