ワルファリンの作用を減弱させるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ワルファリンは、肝臓でビタミンKを補酵素とする血液凝固因子の合成を阻害することで抗凝固作用を発揮する、ビタミンK拮抗薬です。したがって、ビタミンKを摂取すると、ワルファリンの拮抗作用が強まり、結果としてワルファリンの抗凝固作用が減弱します。ワルファリン服用中の患者には、ビタミンKを多く含む食品(納豆、クロレラ、青汁など)の摂取制限が指導されます。
選択肢ごとの解説
- 1. ビタミンAがワルファリンの作用を直接減弱させるという医学的な根拠はありません。正しくは:ビタミンAはワルファリンの作用に影響を与えません。選びやすい理由:様々なビタミンが存在するため、中にはワルファリンと相互作用するものがあると漠然と想像してしまうかもしれません。混同注意:特定のビタミンとワルファリンの相互作用に関する知識が曖昧な場合、他のビタミンと混同する可能性があります。
- 2. ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、葉酸など)はワルファリンの作用を直接減弱させることはありません。正しくは:ビタミンBはワルファリンの作用に影響を与えません。選びやすい理由:ビタミン類であるため、何らかの相互作用があるのではと考えてしまうかもしれません。混同注意:他の薬物とビタミンB群の相互作用の知識と混同する可能性があります。
- 3. 高用量のビタミンCがワルファリンの作用を減弱させる可能性が示唆された報告もありますが、これは一般的な相互作用として確立されているわけではなく、問題の意図する主要な減弱因子ではありません。正しくは:ビタミンCは通常、ワルファリンの作用に大きな影響を与えません。高用量での可能性は限定的です。選びやすい理由:漠然と「ビタミン」と「薬」の相互作用を想像し、ビタミンCもその一つと捉えてしまう可能性があります。混同注意:ビタミンCの他の生理作用や、他の薬物との相互作用に関する知識と混同する可能性があります。
- 4. ビタミンEは、高用量でワルファリンの抗凝固作用を増強させる可能性が報告されており、減弱させる作用とは逆のものです。正しくは:ビタミンEは、ワルファリンの作用を「増強」させる可能性があります。選びやすい理由:ビタミンK以外のビタミンもワルファリンと相互作用を持つと知っていても、それが「減弱」なのか「増強」なのかを混同しやすいです。混同注意:ワルファリンの作用を減弱させる因子と増強させる因子を区別できず、ビタミンEの増強作用を減弱作用と誤解する可能性があります。
- 5. 正解。ワルファリンはビタミンKの作用を阻害することで抗凝固作用を発揮します。そのため、ビタミンKを多く摂取すると、ワルファリンの作用が拮抗され、その効果が減弱します。
国試ポイント
ワルファリンは臨床で頻繁に使用される抗凝固薬であり、その作用機序と薬物相互作用(特に食事との関連)は国家試験で非常に重要視されるポイントです。ワルファリンの作用を減弱させるものと増強させるものを明確に区別して理解しているかが問われます。
混同注意
ビタミンK以外のビタミン類(特にビタミンEは増強作用を持つ可能性があるため)や、ワルファリンの作用を増強させる薬剤・食品と混同しやすいです。減弱と増強の方向性を正確に把握することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、ワルファリンの作用機序(ビタミンK拮抗作用)を核として、その効果を『増強』させる因子(例:NSAIDs、アスピリン、特定の抗生物質、肝機能障害など)と『減弱』させる因子(例:ビタミンK、フェニトイン、バルビツール酸系薬剤、リファンピシンなど)を体系的に整理して確認しましょう。具体的な薬剤名や食品名の知識も問われます。
関連知識
ワルファリン服用中のPT-INRモニタリング、出血傾向や血栓リスクの管理、他の抗凝固薬(直接経口抗凝固薬; DOACs)との比較、ワルファリンと相互作用を持つ他の薬剤(非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs、一部の抗生物質など)や食品(グレープフルーツジュースなど)。