Guillain-Barré症候群について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第53回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
ギラン・バレー症候群は、病態によって急性炎症性脱髄性多発神経炎(AIDP)や急性運動性軸索ニューロパチー(AMAN)などの病型に分類され、それぞれ脱髄が主か、軸索損傷が主かといった特徴があります。この分類は、治療法や予後を考える上で重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. ギラン・バレー症候群は一般的に急性単相性の疾患であり、再発は稀です(5%未満)。正しくは:ギラン・バレー症候群の再発は非常に稀です(5%未満)。選びやすい理由:神経疾患の中には再発を繰り返すものもあるため、知識が曖昧だと誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)などの再発を繰り返す神経疾患と混同する可能性があります。
- 2. 正解。ギラン・バレー症候群は、主に末梢神経のミエリン鞘が障害される「急性炎症性脱髄性多発神経炎(AIDP)」と、神経の軸索自体が障害される「急性運動性軸索ニューロパチー(AMAN)」や「急性感覚運動性軸索ニューロパチー(AMSAN)」といった病型に分類されます。この二つの病型は病態生理や予後が異なります。
- 3. ギラン・バレー症候群は自己免疫疾患であり、多くの場合、先行する感染症(カンピロバクター、サイトメガロウイルスなど)が誘因となります。アルコール多飲は原因ではありません。正しくは:先行する感染症(カンピロバクター、サイトメガロウイルスなど)が主な誘因とされています。選びやすい理由:アルコール多飲が原因となる神経疾患(アルコール性ニューロパチーなど)も存在するため、一般知識から誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:アルコール性ニューロパチーやウェルニッケ・コルサコフ症候群など、アルコールに関連する他の神経疾患と混同する可能性があります。
- 4. ビタミンB1(チアミン)欠乏によって起こるのは、脚気(かっけ)やウェルニッケ・コルサコフ症候群などの疾患です。ギラン・バレー症候群とは異なる病因です。正しくは:ビタミンB1の欠乏によって引き起こされるのは、脚気やウェルニッケ・コルサコフ症候群などです。選びやすい理由:ビタミン欠乏が原因となる神経疾患が存在するため、知識が曖昧だと誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:ビタミンB1欠乏による脚気、ビタミンB12欠乏による亜急性連合変性症など、他の栄養障害性神経疾患と混同する可能性があります。
- 5. ギラン・バレー症候群の予後は比較的良好で、約80%の患者が自立歩行を再獲得できるとされています。25%以下というのは非常に低い数値であり、誤りです。正しくは:自立した歩行が可能になるまで回復する患者は全体の80%程度です。選びやすい理由:重篤な神経疾患は回復が難しいというイメージから、悲観的な予後を選んでしまう可能性があります。混同注意:重度の障害が残る症例(約5%)や、呼吸器管理が必要となる症例(約25%)の割合と混同する可能性があります。全体の予後とは異なります。
国試ポイント
ギラン・バレー症候群の基本的な病態生理と臨床的特徴について、特に病型分類に関する正確な知識が問われています。再発率、原因、予後といった周辺知識も正しく理解しているか確認されています。
混同注意
慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)との鑑別、アルコール性ニューロパチーやビタミン欠乏性疾患との原因の混同、多発性硬化症など他の脱髄性疾患との混同。
次に同じ論点が出たら
今後出題される場合は、ギラン・バレー症候群の具体的な症状、診断基準、治療法、リハビリテーションの留意点などが問われる可能性があります。特に、呼吸筋麻痺や自律神経障害といった合併症への対応は重要です。
関連知識
ギラン・バレー症候群の症状(進行性の対称性筋力低下、腱反射消失)、誘因(先行感染)、検査所見(髄液蛋白細胞解離、神経伝導検査)、治療(免疫グロブリン療法、血漿交換療法)、主な合併症(呼吸筋麻痺、自律神経障害)。