てんかん発作で意識障害を伴わないのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Jackson発作は焦点性発作(部分発作)の一種であり、発作中に意識は保たれることが特徴です。運動症状が身体の一部から隣接部位へと順序だって広がる「Jacksonian march」がみられますが、意識は清明なままです。これは脳の限局された部位(通常は一次運動野)から異常興奮が始まるためです。
選択肢ごとの解説
- 1. 間代発作は全般てんかん発作の一種であり、意識の混濁を伴います。通常、全身の筋収縮と弛緩を繰り返す症状が特徴です。正しくは:間代発作は意識の混濁を伴う。選びやすい理由:てんかん発作は一般的に意識障害を伴うという認識から、正しい選択肢ではないかと誤解しやすい。混同注意:意識が保たれるJackson発作のような単純部分発作と混同しやすい。
- 2. 強直発作は全般てんかん発作の一種であり、全身または四肢の持続的な筋収縮を特徴とし、意識の混濁を伴います。しばしば、間代発作と組み合わさって強直間代発作として現れます。正しくは:強直発作は意識の混濁を伴う。選びやすい理由:発作型と意識障害の有無の組み合わせを正確に覚えていないと、誤って選択してしまう可能性がある。混同注意:Jackson発作のような意識が保たれる焦点性発作と混同しやすい。
- 3. 欠神発作は全般てんかん発作の一種であり、数秒から数十秒間の意識消失(ぼーっとする、反応がなくなる)を特徴とします。典型的には小児に多く見られ、発作中の意識混濁が必須です。正しくは:欠神発作は意識の混濁を伴う。選びやすい理由:発作中の外見的な症状が目立たないため、意識障害がないと誤解されやすい。混同注意:単純部分発作や非てんかん性発作など、意識が保たれる発作と混同しやすい。
- 4. 正解。Jackson発作(Jacksonian seizure)は焦点性運動発作の一種であり、発作中は意識が完全に保たれることが特徴です。運動症状が身体の一部から徐々に拡大する(Jacksonian march)のが典型的です。選びやすい理由:「てんかん発作=意識障害」という固定観念があると、焦点性発作でも意識が混濁すると誤解しがちである。混同注意:複雑部分発作(旧分類)や全般発作など、意識障害を伴うてんかん発作と混同しやすい。
- 5. 非定型欠神発作は全般てんかん発作の一種であり、意識の混濁を伴います。定型欠神発作よりも発作時間が長く、意識の回復も緩やかであることが多いです。多くはLennox-Gastaut症候群などの重症てんかん症候群と関連します。正しくは:非定型欠神発作は意識の混濁を伴う。選びやすい理由:「非定型」という言葉から、意識状態も定型とは異なるのではないかと考え、意識が保たれると誤解しやすい。混同注意:定型欠神発作との違いだけでなく、意識が保たれるJackson発作のような単純部分発作と混同しやすい。
国試ポイント
てんかん発作の分類と、それぞれの発作型における意識障害の有無を正確に理解することが重要です。
混同注意
全身性発作(強直間代発作など)と焦点性発作(単純部分発作)の区別、特に焦点性発作において意識の有無が分類の鍵となる点を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
てんかん発作に関する問題が出題された際は、まず発作の起源(焦点性か全般性か)と、発作中の意識状態(意識保持か意識減損か)に着目して判断します。
関連知識
てんかん発作は国際てんかん連盟(ILAE)による分類があり、焦点性発作(意識保持か否かで単純部分発作と複雑部分発作に分かれる)、全般発作、分類不能てんかんに大別されます。Jackson発作は旧分類の単純部分発作に該当し、新しい分類では焦点意識保持発作の運動発作に分類されます。