男性に比べて女性に多い疾患はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
多発性筋炎は自己免疫疾患であり、一般的に自己免疫疾患は女性に多く見られる傾向があります。多発性筋炎の男女比は、おおよそ男性1に対して女性2と報告されており、設問の「男性に比べて女性に多い疾患」に合致します。他の選択肢は、男性に多いか、男性にのみ発症する疾患です。
選択肢ごとの解説
- 1. Perthes病(ペルテス病)は、大腿骨頭の血行障害により壊死が生じる疾患で、男児に圧倒的に多く見られます。女児は男児の約5分の1とされています。正しくは:Perthes病は、男性(男児)に多い疾患である。選びやすい理由:整形外科疾患であるため、性差に意識が向きにくい可能性がある。混同注意:オスグッド・シュラッター病など他の小児整形外科疾患と混同する可能性があり、これらの疾患も男児に多い傾向がある。
- 2. 正解。多発性筋炎は、全身性の炎症性筋疾患であり、自己免疫疾患の一種です。男女比は約1:2とされており、男性よりも女性に多く発症します。混同注意:皮膚筋炎(女性に多い)や、その他の自己免疫疾患と混同する可能性はあるが、これらも女性に多い傾向があるため、正答を導く上では大きな問題となりにくい。
- 3. 高尿酸血症は、血中の尿酸値が高くなる状態であり、男性に非常に多く見られます。これは、女性ホルモンが尿酸の排泄を促進する作用があるため、女性では閉経後に発症率が上昇するものの、全体としては男性が圧倒的に多いです。正しくは:高尿酸血症は、男性に非常に多い疾患である。選びやすい理由:生活習慣病の一種であり、現代社会では男女問わず罹患するイメージがあるため、性差を意識しにくい可能性がある。混同注意:他の生活習慣病や代謝性疾患と混同する可能性があり、これらの性差についても正確な知識が必要。
- 4. 強直性脊椎炎は、脊椎や仙腸関節を中心に炎症が生じ、進行すると脊椎が竹の棒のように固まってしまう疾患です。男女比は約2〜3:1とされており、男性に多く見られます。正しくは:強直性脊椎炎は、男性に多い疾患である。選びやすい理由:リウマチ性疾患の一つであり、関節リウマチが女性に多いことから、混同してしまいやすい。混同注意:関節リウマチ(女性に多い)や、乾癬性関節炎など、他の脊椎関節炎と混同する可能性がある。各疾患の性差を正確に理解する必要がある。
- 5. Duchenne型筋ジストロフィーは、X連鎖劣性遺伝疾患であり、遺伝形式から男性にのみ発症します(女性は保因者となることが多い)。重症型の筋ジストロフィーとして知られています。正しくは:Duchenne型筋ジストロフィーは、男性にのみ発症する疾患である(女性は保因者)。選びやすい理由:遺伝性疾患は複雑なため、性差に関する知識が曖昧だと誤解しやすい。混同注意:Becker型筋ジストロフィー(男性に発症)、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(男女差なし)、筋強直性ジストロフィー(男女差なし)など、他の筋ジストロフィーのタイプと混同する可能性がある。遺伝形式と性差の関連を理解することが重要。
国試ポイント
特定の疾患における性差を問う問題です。特に、自己免疫疾患や遺伝性疾患、生活習慣病、小児疾患など、様々な分野の疾患の疫学的な特徴(性差、年齢層、発症頻度など)を正確に理解しているかが試されます。
混同注意
女性に多い自己免疫疾患(例:関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本病)と、男性に多い自己免疫疾患(例:強直性脊椎炎)やその他の疾患(例:高尿酸血症、Perthes病、Duchenne型筋ジストロフィー)の知識が混同しやすい。それぞれの疾患の基本的な特徴と疫学を関連付けて覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各疾患の基本的な疫学情報(好発年齢、性差、発症頻度、地域差など)を問われていると判断し、特に性差に注目して選択肢を検討する。疾患の病態や遺伝形式と性差の関連性も理解しておくことが重要。
関連知識
自己免疫疾患の多くは女性に多く発症する傾向があること。X連鎖劣性遺伝疾患は男性に発症し、女性は保因者となること。特定の整形外科疾患や代謝性疾患には顕著な性差が見られること。