下行神経路はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
外側皮質脊髄路は、大脳皮質(運動野)から脊髄前角の運動ニューロンへ信号を送り、随意運動、特に四肢の精密な動きを制御する主要な下行性運動路です。他の選択肢はすべて、末梢からの感覚情報を脳の中枢(小脳や視床)へ伝える上行性の神経路です。
選択肢ごとの解説
- 1. この神経路は、下肢や体幹からの深部感覚情報を小脳へ伝える上行性の経路です。正しくは:後脊髄小脳路は上行路である。選びやすい理由:「脊髄」という言葉が含まれるため、脊髄と関連する経路であることは正しいが、方向性が異なる点を見落としやすい。混同注意:上行路と下行路の区別、特に脊髄から始まるか終わるかで混乱しやすい。
- 2. この神経路は、粗大な触覚や圧覚の情報を視床へ伝える上行性の経路です。正しくは:前脊髄視床路は上行路である。選びやすい理由:「脊髄」と「視床」という主要な中枢神経系の部位が含まれるため、重要な経路であることは理解できるが、上行性と下行性の区別が曖昧だと誤答しやすい。混同注意:他の脊髄視床路(外側脊髄視床路など)との区別、および上行路としての機能。
- 3. この神経路は、下肢や体幹からの深部感覚情報を小脳へ伝える上行性の経路です。正しくは:前脊髄小脳路は上行路である。選びやすい理由:「脊髄」と「小脳」というキーワードから、運動調整に関連する経路だと連想しやすいが、小脳への入力は基本的に上行性である点に注意が必要。混同注意:後脊髄小脳路と同様に、小脳への上行性の経路である点。
- 4. この神経路は、痛覚や温覚の情報を視床へ伝える上行性の経路です。正しくは:外側脊髄視床路は上行路である。選びやすい理由:主要な感覚路の一つであり、名称に「脊髄」が含まれるため、脊髄と関連する経路であることは正しいが、機能と方向性が異なる。混同注意:前脊髄視床路と同様に、感覚伝導の上行路である点。また、外側皮質脊髄路と混同しやすい。
- 5. 正解。この神経路は、大脳皮質から脊髄前角細胞へ直接または介在ニューロンを介して投射し、随意運動、特に四肢の精密な動きを制御する主要な下行性運動路です。
国試ポイント
神経路の名称から、その機能(感覚・運動)、伝導方向(上行・下行)、そして主な関与部位を正確に理解しているかを問う問題です。特に、上行路と下行路の区別が重要になります。
混同注意
上行性の脊髄小脳路(後脊髄小脳路、前脊髄小脳路)、脊髄視床路(前脊髄視床路、外側脊髄視床路)と、下行性の皮質脊髄路(外側皮質脊髄路、前皮質脊髄路)や網様体脊髄路、赤核脊髄路など。名称が似ているため、経路の起点と終点、そして伝導方向をしっかりと覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、まず神経路の名称に含まれるキーワード(例:皮質、脊髄、視床、小脳)から起点と終点を特定し、その上で感覚路か運動路か、上行性か下行性かを判断できるかを問われます。
関連知識
主要な下行路には、外側皮質脊髄路、前皮質脊髄路(随意運動)、網様体脊髄路(姿勢制御、筋緊張)、前庭脊髄路(平衡、姿勢反射)、赤核脊髄路(四肢の屈筋活動)などがあります。主要な上行路には、後索・内側毛帯路(識別触覚、深部感覚)、脊髄視床路(痛覚、温覚、粗触覚)、脊髄小脳路(無意識の深部感覚)などがあります。